イスラエルが国連用の滞在施設を攻撃:惨憺たるガザ情勢、枯渇する援助物資
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ガザで続くイスラエルの犯罪
パレスチナの地元メディアは、ガザ地区各地がシオニスト政権イスラエルによる「大規模かつ激しい攻撃」を受けていると伝えました。
【ParsToday西アジア】イスラエル軍はガザ地区への地上戦を開始し、イスラエル占領地との境界から地中海沿岸まで約9キロにわたるネツァリム回廊の中央部を占領したと主張しました。
イスラエル軍はガザ中心部で限定的な地上作戦を開始したと主張し、「この作戦の目的は防衛地帯の拡大および、ガザ地区の南北の間のラインの設定である」と主張しています。
ガザでハマス側の殉教者数が増加
イスラエル軍はガザ地区での最新の犯罪として、戦闘機により同地区ハーンユヌス東部の住宅地を爆撃し、これによりパレスチナ人10人が殉教したほか、さらに多数が負傷しました。
パレスチナのメディアはまた、19日にイスラエルの軍用機がガザ地区ベイトラーヒヤーのアル・サラティン地区で行われていた追悼式典の群衆を狙い撃ちし、これにより16人以上が殉教、他多数が負傷したと報じました。
イスラエル軍はさらに、ハーンユヌス北西にあるパレスチナ難民キャンプを空爆し、子どもを含むパレスチナ人4人が殉教しました。ガザ地区民間防衛機構も、19日のイスラエル軍による攻撃で70人のパレスチナ人が殉教し、イスラエル側の新たな空爆の結果パレスチナ人殉教数は470人に増加したと発表しています。
惨憺たるガザの状況、枯渇しつつある支援物資
一方、ガザ地区の国連人道問題調整事務所(OCHA)の報道官は19日、同地区に2週間以上援助物資が入っていないことを明らかにしました。国連当局者は、ガザに通じる国境検問所が閉鎖されたままで人道支援物資が枯渇し、ガザ住民が「恐るべき」状況に陥っていると警告しています。
国連、ガザでの停戦遵守と人質解放を強調
国連のファルハン・ハク副報道官は19日、イスラエルが国連関係者用の滞在施設2カ所を攻撃したとして、「グテーレス事務総長は改めて、ガザ市民の苦しみの終結、人道支援の提供、人質の無条件解放に向け停戦を遵守する必要性を再強調した」と述べました。国連によりますと、2023年10月7日以降、国連職員280人がイスラエルによるガザ攻撃で死亡しているということです。
ハマス、ガザの国連事務所爆撃について国際社会に明確な立場表明を要求
この点に関して、ハマスは国際社会や国連、およびその関連機関に対し、ガザ地区の国連機関職員を狙ったイスラエルの犯罪に対して明確かつ断固たる姿勢を取るよう求めました。ハマスは声明の中で、「国際機関職員を狙った攻撃は、国際社会がパレスチナ国民の権利に対し致命的な沈黙を決め込んでいる間にイスラエルによる大量虐殺戦争の危険性が高まっていることを意味する」と表明しました。