安保理におけるロシアの拒否権の行使
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ロシア国連大使
シリア軍とその同盟勢力のテロとの戦いにおける一連の勝利と同時に、一部の安保理常任理事国は、この成功に影響を及ぼそうとしていますが、行き詰まりに陥っています。
ロシアは16日木曜と17日金曜、安保理でシリア関連の決議案が採択されるのを防ぐため、2011年のシリア危機の勃発から数えて10回目、11回目の拒否権を行使しました。ロシアは繰り返し、シリアの化学兵器使用に関する共同調査委員会の任期を延長するアメリカと日本の決議案が採択されるのを許しませんでした。
国連と化学兵器禁止機関の共同調査委員会は、調査結果の中で、シリア政府が、2017年4月4日のシリア北西部のイドリブ近郊のハンシェイフンに対する攻撃でサリンガスを使ったと主張しました。この共同調査委員会の偏った業務は、ロシアの拒否権により終了しました。
この共同調査委員会は、ハンシェイフンでサリンガスを使ったとしてシリアを非難しましたが、シリア政府は繰り返しこの主張を否定しています。ロシアも、国連と化学兵器禁止機関の共同調査委員会の調査報告は、根拠とならないデータに基づいていると強調しています。これに関して、ロシアのリャブコフ外務次官は最近、「共同委員会の調査報告は多くの矛盾が存在し、疑わしい点のある人物の証言が利用されている」としました。
イドリブはアメリカなどの西側諸国の支援する武装組織の支配下にあり、共同調査委員会の任期延長に向けた努力は、実質的な証拠を無視してハンシェイフンのサリンガス使用に関する調査を表明し、シリアにおける均衡を変えるある種の政治ゲームを行うことを目的にしたものと見ることができます。西側はハンシェイフンの問題を合法的なシリアのアサド政権とロシアに対する圧力行使の道具として保持していますが、一方でシリアの戦況は、テロと実際に戦っている勢力にとって有利な形になっています。
シリアとイラン、ロシア、レバノンのシーア派組織ヒズボッラーの協力により、シリアのテロ組織の占領地は限定的なものとなり、テロ組織占領地の90%が奪還されています。この成功は、現在、戦略的な都市で、イラク・シリア国境にあるブカマルでも伺えます。
シリアにおけるISISの崩壊は、シリアのテロ支援者の陰謀に対して、シリアと同盟勢力の戦略的な勝利が頂点に達したということだとみなされます。シリアの戦況や政治的状況は、アメリカやその同盟国の思惑に反したものとなっており、このような状況の中、アメリカは、国連という道具を使って、シリアにおける目的を推進しようとしています。これに関して、シリアのジャアファリ国連大使は、16日木曜、アメリカの決議案にロシアが拒否権を行使したあと、「アメリカは国連を道具として使い、シリアにおいて破壊的な政策を推進しようとしている」と語りました。
シリアにおけるアメリカの破壊的な政策は、国連を道具として使用しようとすることだけにとどまりません。アメリカ軍兵士の違法なシリア駐留、ISISのシリアにおける完全消滅を防ぐためのISIS幹部の移送などは、アメリカの破壊的な政策の一部を構成しています。ブカマルにおけるISISの完全消滅に対するアメリカの妨害行為は、シリアの分割を目的としたシリア北部の一部の掌握に向けた行動であり、これは国連におけるシリアへの圧力行使に向けたアメリカの行動と同じ方向性で行われているのです。