ノルドストリーム「ガス漏れ」に対する反応
9月 28, 2022 21:15 Asia/Tokyo
西側当局は、ロシアとドイツを結ぶ天然ガス輸送パイプライン「ノルドストリーム」にガス漏れが発生したと発表しました。
ロシアはウクライナ戦争開始以降、ノルドストリームを経由した欧州向けの天然ガス供給を制限し、8月には西側による制裁を理由にガス供給を中断しました。
27日火曜、デンマーク当局がノルドストリームからガス漏れが発生していると発表しました。
冬が近づくにつれ燃料確保の不安が高まるドイツでは、内務省が同日、「ノルドストリームに生じた損傷に真剣に対処する」と表明しました。
ポーランドのモラヴィエツキ首相は、今回のガス漏れを、ウクライナ情勢緊迫化に関連した破壊工作だとしました。
スウェーデン地震観測所は、ノルドストリームでガス漏れが起きる前に海底で2回の爆発を観測したと発表しています。
こうした中、ホワイトハウスは今回のガス漏れをうけて欧州を支援する用意を表明しました。
一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、「破壊工作はひとつの可能性としてあり得る。現段階では、どの可能性も否定することはできない」と述べました。
ウクライナ大統領補佐官は、ツイッターに、「ノルドストリームからのガス漏れは、ロシアにより計画されたテロ攻撃で、EUに対する戦争以外の何物でもない」と投稿しました。
ノルドストリーム1・2は、欧州とロシアのエネルギー戦争の中において対立の舞台であり続けてきました。欧州の経済を圧迫し、エネルギー価格の高騰を引き起こしたこの戦争は、欧州にエネルギー調達の代替先を見つけることを余儀なくさせています。