IAEA事務局長が、米英に対しAUKUS規定内責務の遵守を要求
3月 15, 2023 16:34 Asia/Tokyo
IAEA国際原子力機関のラファエル・グロッシ事務局長が、アメリカとイギリスに対し、最近物議をかもしている安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」に定められた責務の履行義務を守るよう求めました。
米国、英国、オーストラリアは一昨年9月、豪艦隊に原子力潜水艦を供与し、アジア太平洋地域の防衛協力を強化することを目的とした、三国間の安全保障枠組み、いわゆるAUKUSに署名しました。
イルナー通信によりますと、グロッシ事務局長は14日火曜、声明を発表し、「米英両国は、オーストラリアの原子力潜水艦計画に関する核物質の移転についてIAEAに報告する義務がある」と述べました。
続けて、「AUKUSの署名国は、IAEAの合意と規則に従って遵守義務を履行する必要がある」と付け加えました。
さらに、「AUKUS各国の法的義務および核兵器不拡散の側面は、AUKUSの実施において重要であり、IAEAはこの分野での検証確認活動を継続する」と表明しました。
これに関して、中国外務省の汪文斌報道官は、「AUKUSに基づく潜水艦計画は、典型的な冷戦思想によって形成された」とし、「こうした行動は地域における平和と安定をかく乱する元凶となる」と述べました。
さらに、ロシア大統領府のペスコフ報道官も声明を発表し、「オーストラリアが米英と協力して原子力潜水艦を建造したことは、核不拡散に疑問を呈する形となっており、それらに対し回答が与えられる必要がある」と語っています。
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