オランダ企業にイラン人5人への損害賠償支払い判決、イラクへの化学兵器売却を理由に
11月 16, 2023 23:23 Asia/Tokyo
オランダの裁判所が15日水曜、1980年代のイラン・イラク戦争中、イラクのサッダーム政権に化学物質を売却したことを理由に、同国の企業に対し、イラン人5人に対する損害賠償の支払いを命じました。
イラクの旧バアス党政権は、イラン・イラク戦争中、数回に渡りイランの複数の地域を化学兵器で攻撃しました。
AP通信によりますと、オランダの裁判所は、当時KBS Hollandという社名で活動していたForafina Beleggingen I B.V社に対する罪状を認め、「この事件の原告であるイラン人5人は、イラン・イラク戦争中の1984年と1986年に、イラク軍が3回に渡り化学兵器を使用した事件で、一生にわたり残る傷害を負った」としました。
1988年3月15日、当時のイラク軍はサッダームの直接命令により、同国北部のクルド人居住地域であるハラブチェを化学兵器で攻撃しました。国連の調査では、この攻撃でマスタードガスなど複数の神経ガスが使用されたことが明らかになりました。