核兵器禁止条約へのアメリカの不参加
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核兵器
アメリカ政府が、改めて、ノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶キャンペーン」が支持する核兵器禁止条約に署名する意向がないことを強調しました。

ホワイトハウスの報道官は、6日金曜、今年のノーベル平和賞が発表された後、「この条約に対するアメリカの立場に変更はない。アメリカ政府は、この条約が世界を平和に導くことはなく、核兵器の廃絶につながるどころか、各国の安全を強化することもないと考えている」と語りました。
今月6日、核兵器の廃絶を目指す国際NGO・核兵器廃絶キャンペーンがノーベル平和賞を受賞しました。このキャンペーンは、122カ国による核兵器禁止条約の署名において重要な役割を果たしました。しかし、核兵器を保有する、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、インド、パキスタン、北朝鮮の8カ国とシオニスト政権イスラエルは、この条約に署名していません。

さまざまな報告によれば、アメリカは4000個の核弾頭を保有しています。アメリカは、核弾頭を保有する目的は、他の核兵器保有国をけん制することだと主張していますが、その主張は正しくありません。なぜならアメリカは、核兵器を使用したことのある唯一の国だからです。アメリカは、第二次世界大戦の中で、日本を降伏させるため、広島と長崎に原爆を投下し、多くの人の命を奪いました。現在もアメリカは、核兵器の開発と拡散に取り組んでいます。

アメリカ民主党のファインスタイン上院議員は、アメリカが現在保有する戦略兵器は、アメリカとその同盟国への攻撃を抑制するのに必要な数を上回っているとしています。政治評論家によれば、アメリカは、核兵器をはじめとする戦略兵器の性能を高め、核実験を行うために国際条約に加盟しておらず、他国に対しても、核兵器の保有や強化を奨励しています。また、トランプ大統領は、選挙運動の際にはっきりと、「必要になれば、核兵器を使用する」と語りました。
いずれにせよ、近年、核兵器のない世界という理想が実現されていないだけでなく、アメリカなどの大国は、核兵器を質と量の点で拡大しています。注目すべきなのは、もしこれらの兵器がテロ組織などの手に渡ってしまえば、世界がどのような運命をたどることになるのか、ということなのです。