パキスタン首相、「カシミール問題は協議により解決可能」
パキスタンのイムラン・カーン首相が、「わが国はインドとの戦争を決して望んでおらず、両国の対立の焦点となっているカシミール問題は両国間の協議により解決できる」と強調しました。
イルナー通信によりますと、カーン首相は14日水曜、パキスタン北東部の町ムザファラバードにて演説し、「カシミール地方に対するインド政府の最近の制限措置は、戦略的な過ちだった」とし、「戦争は決して問題の解決策にはならないどころか、紛争勃発によりほかの問題が生じることになる」と述べています。
また、「インドは決して、今相手にしている国に関して誤算してはならない。それはパキスタンの武装軍や国民は、インド側からのあらゆる侵略に即時、手痛い報復を与えるからだ」と警告しました。
さらに、「国際社会は、インドとパキスタンの間に勃発が予想されるあらゆる種類の戦争の責任を問われることになる。それは、戦争や紛争の未然防止を目的に結成された組織が自らの責務を果たしていないからだ」と語っています。
インド議会で、同国が実効支配するカシミール地方の自治権が廃止されたことにより、同地方の状況はさらに厳しくなっており、この地域へのヒンドゥー教徒の移住やこの地域内での土地の売買がしやすくなります。
パキスタン政府は、カシミール地方に対するインド政府の敵対行動に反応し、パキスタン・イスラマバード駐在のインド大使を国外退去処分とし、インドとの通商関係を中止しました。
カシミール地方の一部はインドが、さらにもう一部はパキスタンが実効支配していますが、この両国はこの地域全体の領有権を主張しています。
カシミール問題をめぐりインドとパキスタンが対立している一方で、国連安保理決議は、この地域の処遇を決定する住民投票の実施を強調しています。
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