7月 08, 2021 18:31 Asia/Tokyo
  • スエズ運河の座礁船
    スエズ運河の座礁船

エジプトのスエズ運河でことし3月、愛媛県の正栄汽船が所有する大型のコンテナ船「エバーギブン」が座礁した事故で、運河の管理当局と船主側が事故の賠償について合意に達したことをうけ、運河内に留め置かれていたコンテナ船が100日ぶりに出航しました。

CNNによりますと、エバーギブンは現在、数億ドル相当の貨物を積載し、オランダ・ロッテルダムに向けて航行しています。

同船の貨物主および保険会社の代理人を務める法律事務所の弁護士ジャイ・シャルマ氏によると、同船は事故で受けた損傷のため、通常よりも遅い速度での航行を余儀なくされるとみられ、ロッテルダムに約2週間かかる可能性があるといいます。

エバーギブンはことし3月23日にスエズ運河で座礁。1週間近くにわたって運河が通航できなくなり、400隻以上の船が待機を余儀なくされるなど世界の物流に大きな影響を及ぼしました。

船主の正栄汽船とスエズ運河庁の賠償交渉は訴訟にも発展しましたが、船主責任保険を担当するイギリスの保険組合は4日、「正式な合意に至り、船の運航再開に向けた準備が進められる」と発表していました。

そして7日水曜、運河沿いの都市イスマイリアで双方の代表が出席して合意文書に署名しました。

署名式では正栄汽船の檜垣幸人社長がビデオメッセージで、船の離礁作業への謝意を述べ、スエズ運河庁のラビア長官は「合意に至ったことを世界に宣言する」と述べて、円満な解決をアピールしました。

運河庁は当初、船主側に9億1600万ドル(約1000億円)の賠償を求めていましたが、その後5億5000万ドル(約600億円)に減額し、交渉が続いていました。最終的な賠償額など合意事項の詳細は明らかにされていません。

 

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