3月 06, 2019 03:30 Asia/Tokyo
  • イランの食習慣
    イランの食習慣

今回は、イラン人の食習慣についてお話し致しましょう。

イランには、昔から旅行者や研究者が訪れていました。中には、旅行記や手記を残している人もおり、これらの旅行記の中では、食文化をはじめとするイラン人特有の慣習についてはっきり言及されています。一部の旅行記には、書き手がイランの文化をよく知らないために、あるいはイランの公用語であるペルシャ語を理解しないために、事実に反した事柄が記されています。

イラン料理

 

今日、生活のあらゆる分野で生じている変化に従って、イラン人家庭の中にはテーブルと椅子で食事をとる家庭も出てきました。しかしながら、依然として、食布を広げる習慣も維持されています。多くのイラン人家庭では、食事を取る際に、絨毯の上に布を広げ、家族が円形になって集まり、愛情溢れる楽しい雰囲気の中、食事をとります。特に休日には、皆が集まって食事を共にすることが奨められています。

イランでは食事を用意する際に、たいてい母親が大きな役割を担っています。母親は、家族の好む料理を作るよう努力します。イラン人は、食材の衛生に気を使っているため、作りたての料理に大きな価値を置いています。また、よく洗った新鮮なハーブを食卓にのせます。

イラン人は、食べ物の衛生に気を使っているだけなく、それ自体がイスラム法にかなっているか、それが正しい方法で手に入れたものかどうかも重視しています。このことから、もし正しい行いをしていない人物がいれば、その人とは食事を共にしません。

イランの食習慣

 

イラン人は、食事をとる前に、「慈悲深く慈愛あまねきアッラーの御名において」と神の名を唱えます。そして食事が終わると、神の溢れる恩恵に感謝します。

人々は昔から、お客好き、持てなし好きとして知られており、このことから、持てなし、持てなされる場合に、多くの慣習が存在します。そしてその影響が、ことわざや物語に表れています。イラン人は客人を持てなすことで、客人に敬意を表すのです。

客人は、特別な敬意を払われ、ホストは、さまざまな種類の料理を用意し、客人のために心地よい空間を作り出そうとします。食事の席で、タアッロフと呼ばれる儀礼的な言葉が発せられるのもそのためです。ホストは、タアッロフを言うことによって、自らの愛情や誠意を、客人に表現します。また、集まりの食事の席では、小さな子供もとても大事に扱われます。集まりを親密で心地よいものにするためには、食事を一緒に用意したり、食べ終わったら共に後片付けをするとよいでしょう。

パーティを開いたり、食事会を開いたりする上での重要性は、イスラム教が重視している親族関係、親戚や知人の様子を尋ねたり、彼らと会ったりすることにあります。持てなしは親族に限らず、貧しく助けを必要としている人にも行なわれます。金銭的な余裕のある人々は、祝祭や宗教行事などさまざまな機会に、貧しい人々に食事を配っています。

イラン料理

 

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