4月 19, 2017 17:20 Asia/Tokyo
  • 熱帯魚
    熱帯魚

熱帯魚の飼育と繁殖は、世界の産業のひとつとなっています。東南アジアの一部の国は、水生生物の多様性により、この産業において積極的な役割を果たしています。イランは、水産資源の潜在的な可能性を有しているため、近年、漁業の分野に投資を行ってきました。

熱帯魚は世界中で、観賞用に飼育するものとして扱われています。その種類の多様性により、熱帯魚の人気はますます高まっています。心理学の専門家は、熱帯魚は人間の神経を和らげると考えています。15分間、水槽の中の熱帯魚を見るだけで、48時間分の精神の健康が得られると考える人もいます。

 

 

熱帯魚は美しさ、色の多様さ、色合いの点で、多くの水生動物の中でも特別な存在になっています。熱帯魚の水槽は、娯楽や種の保存、環境の美しさを目的に、観光地などに設置されています。現在、熱帯魚の取り引きは世界数十か国で行われています。その産業の価値は数十億ドルにのぼると言われています。

 

熱帯魚は淡水で生きるものと塩水で生きるものの2種類に分けられます。世界の多くの熱帯魚は、熱帯地域に生息しています。

熱帯魚

 

餌の点では、草食性、肉食性、雑食性のものがあります。クーリーローチなどの一部の熱帯魚は、平和的で穏やかな種類とされていますが、ニシキテグリなどの種類は、攻撃的な魚として知られています。

 

この他、熱帯魚は繁殖の仕方によっても分類されています。ブラックモーリーなどの平和的な魚は、卵を胎内で授精して孵化させる種類であり、ゼブラダニオなどの動きが激しく賢い魚は、卵を産むことによって繁殖します。

熱帯魚

 

現在、熱帯魚の90%が淡水魚で、残りの10%が海水で生息しています。また、世界では淡水魚の10%が漁業によって捕獲され、90%は人工的な繁殖が行われています。こうした中、海水の熱帯魚は、淡水の魚とは異なり、90%が海に生息しており、残りの10%が養殖魚となっています。

 

イランでは、昔から観賞魚が注目されてきました。イラン人に最もよく知られている観賞魚は、ゴールドフィッシュ、金魚です。昔から、庭に池のあるイラン人の家では、必ず、数匹の金魚がそこを泳いでいたものです。イラン人は、数千年前からの慣習に従い、年の移り変わりの際には、生と活動のしるしとして、ハフトスィーンと呼ばれる飾り物に金魚を飾ってきました。

熱帯魚

 

イランは、北にカスピ海、南にオマーン海とペルシャ湾があり、海に接しているため、漁業が盛んです。イラン南部の海には多くの熱帯魚が生息しており、その多くが輸出されています。

 

世界の熱帯魚の25%がさんご礁で生息しており、キーシュやハールク、ブーシェフルの沿岸など、イラン南部の海岸やホルモズガーン、ゲナーヴェといった地域にはさんご礁が形成され、そこに多くの熱帯魚が生息しています。

熱帯魚

 

数百種類ある世界の熱帯魚のうち、イランには80種類が生息しており、毎年、数十トンの熱帯魚がイラン南部から海外に輸出されています。キーシュ島には、さまざまな種類の熱帯魚が飼育されている水槽があります。

 

イランにおける熱帯魚の飼育と繁殖は半世紀前から行われてきました。この分野で活動する人々は、安全性や専門的な点に注意した上で、さまざまな種類の熱帯魚の飼育と繁殖に成功してきました。

熱帯魚

 

これまでに、イランではおよそ200種類の外来種の魚の繁殖が行われて来ました。イランは年間2億とも言われる数の熱帯魚を生産し、それを国内外の市場に提供しています。イランの熱帯魚の輸出先は、トルコ、アゼルバイジャン、アルメニア、イラクです。

 

イランでは、クラウンローチなどの淡水魚の飼育が盛んです。クラウンローチは、非常に美しい色をしており、泳ぎ方も興味深いものです。この魚は、水槽の底で横たわって眠るため、それを知らない人は死んでしまったと勘違いすることがあります。

 

海浜植物は、イランの経済において高い潜在能力を有しています。世界では年間400万トン以上の海浜植物が栽培されています。この中で、イランの藻類は、世界の市場の食料、薬品産業において特別な地位を有しています。イランの藻類の主な輸出先は、中国と日本です。