スリランカで、大統領官邸が抗議者らにより占拠
7月 09, 2022 20:43 Asia/Tokyo
スリランカで、政府に抗議する人々が同国の大統領官邸を襲撃し、軍関係者はラージャパクサ大統領が安全な場所に移送された、としています。
数時間前から同国最大都市コロンボにある大統領官邸前に集結していたデモ隊が官邸内に突入し、治安部隊が彼らを解散させるため空に向けて威嚇射撃を行いました。
スリランカ警察は、国内での抗議運動が拡大していることを受け、8日金曜夜から、首都やその近郊で、外出禁止令を発令しています。その前にも警察は、生活必需品の深刻な不足や国の悪化した経済状況に抗議する人々に対応するために、放水車や催涙ガスを使用しました。
抗議者らは、ラージャパクサ大統領は、前例のない経済危機発生の責任があるとし、さらに、公約の不履行や食料品不足解消への怠慢で、ウィクラマシンハ首相を非難しています。
スリランカは、この数日、同国が独立した1948年以来、もっとも厳しい経済危機に巻き込まれています。同国の国民は、長期的な停電、食料品や燃料など生活必需品の深刻な不足に遭遇しています。同国は、莫大な債務返済や輸入代金の決済に当たっての資金問題に直面しています。