イラン代表団顧問、「 ウィーン協議の目的の1つは米の核合意離脱の代価の引き上げ」
(last modified Wed, 17 Aug 2022 08:00:29 GMT )
8月 17, 2022 17:00 Asia/Tokyo
  • マランディー氏
    マランディー氏

オーストリア・ウィーン協議のイラン代表団顧問を務めるマランディー氏が、「この協議の目的の1つは、核合意からの離脱に対し米国が支払う代価を引き上げることだ」と述べました。

マランディー氏は、カタール国営衛星通信アルジャジーラとのインタビューで、「米国が今後のあらゆる合意から離脱する場合の代価を引き上げることは必要である。これは合意を強化するためのものであり、全関係方面にとって利益をもたらすだろう」と述べました。

続けて、「この代価を高めることの側面の1つとして、核・経済・政治面の保証も置かれる」と強調しました。

そして、「イラン側が意味する経済面の保証とは、(イランと取引を行う)外国企業を保護し、米国の制裁に対して彼らを支援することだ」と説明しました。

 

イランは先日、核合意復活と制裁解除を目指すウィーン協議の合意文書の最新草案に関する回答を、ヨーロッパ側の交渉調整官に提出しました。

イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相はこれに関して、「アメリカの対応が現実的かつ柔軟であれば、合意が成立するだろう。だが、アメリカがそのような姿勢を見せないなら、我々はさらに話し合っていく必要がある」と述べました。

また、「ウィーンでの最新の協議において、アメリカ側は2つの問題について口頭で比較的な柔軟性を示したが、その点は名文化される必要がある。また、3つ目は保証関連問題であり、アメリカは現実的になり必要な柔軟性によって保証を請け負わなければならない」としました。

ウィーン協議でロシア代表を務めた在ウィーン国際機関ロシア代表部のウリヤノフ氏は、この回答の提出後に「核合意の復活を目指し欧州が出した提案に対してイランが行った回答の中の要求は、妥当なものであった」と述べています。

圧制的かつ違法な対イラン制裁の解除を中心議題としたウィーン協議は、約5か月の中断を経て、今月4日に新ラウンドが始められました。同協議は、この先の行方を決める重要な段階に達していますが、最終合意成立までには、西側、特に核合意に違反したアメリカの政治的決定を待つ状態にあります。

イランは、責任を受け入れる国としてこれまでに繰り返し、「核合意に違反したのは米国であることから、諸制裁を解除して核合意に復帰すべきは同国の側であり、さらにその責務実施状況は検証・確認される必要がある」と表明しています。

ウィーン協議に参加している国のほとんどは、圧政的で違法な対イラン制裁の解除に焦点を当てており、交渉がより迅速にまとまることを望んでいます。現在、最終合意の成立は、残りのいくつかの重要な問題に関する米国の政治的決定を待つ状態にあるのです。

 


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