イラン大統領がオマーン、カタール、イラク首脳らと電話会談、ガザ情勢めぐり
ライースィー・イラン大統領がパレスチナ・ガザ情勢を巡りオマーン国王、イラク首相、カタールの首長らと個別に電話会談を行いました。
ライースィー大統領は14日土曜、オマーンのハイサム・ビン・ターリク・アル・サイード国王と電話会談し、「自発的な攻撃であった『アクサーの嵐』作戦は、シオニスト政権イスラエルの犯罪が激化した後に鞘から抜け出した剣であった」と語りました。
イルナー通信によりますと、ライースィー大統領は「現在、シオニスト政権イスラエルとその同盟国は、水道と電力の遮断、ならびに医薬品や食料の搬入の阻止により、ガザでの大量虐殺を狙っており、同地区住民らに自宅や居住地からの退去を強いている」としています。
また、「シオニストの犯罪に対する西側諸国、特に米国の無制限の支持は、状況をさらに複雑化し、悪化させている」と述べました。
加えて、「ガザの現在の惨状の調査は、国連やOICイスラム協力機構、アラブ連盟、その他の国際機関で速やかに優先課題となるべきである」と語っています。
一方、オマーン国王もこの電話会談で「抑圧されているパレスチナ国民を追い出し、強制移住させる政策を再び許してはならない」と述べました。
ライースィー大統領は14日、さらにイラクのスーダーニー首相とも電話会談し、「イランとしてガザ地区での非人道的な行為と罪のない人々の虐殺に対し深い懸念を表明する」とし、「イスラエルは、防衛手段を持たない無辜の民間人に対する集団処罰と組織的犯罪によって、戦場での抵抗軍に対する自らの敗北の復讐をしようとしている」としています。
一方、スーダーニー首相もこの電話会談で「今日ガザで起こっていることは、イスラエルが戦場で抵抗勢力の戦士らから受けた大敗北に対する報復としての大虐殺以外の何物でもない」と述べました。
また、「イスラエル当局は、罪のない民間人に対して八つ当たりしようとしている」と語っています。
ライースィー大統領はこのほか、カタールのタミーム・ビン・ハマド・アール・サーニー首長とも、占領下のパレスチナの現状および、ガザ地区の情勢について電話会談を行いました。
タミーム首長はライースィー大統領との会談で「我々はガザに安全な検問所・通過点を設置し、この地域の人々に支援を提供したいと考えている」と述べています。
そして、「ガザにおける民間人への攻撃および、パレスチナ人の集団処罰と強制退去を非難するというカタールの立場は一貫している」と結びました。