イランの観光の魅力
北西部タブリーズ・立憲革命記念館(画像)(動画)
イラン北西部タブリーズ市にある「立憲革命記念館」は、この地域が最も誇る、そして最も著名な由緒ある館です。
この館は、19世紀末、即ちイランが立憲革命の最高潮を迎えていた時期に、立憲革命運動のリーダーたちによる、運命的な決定がなされた場所です。
この館は、アーザルバーイジャーン地方における立憲革命のぬきんでた人物の顔ぶれが集まる中心地であり、政府軍に対する11ヶ月に及んだタブリーズ戦争においては、立憲革命の戦士たちが一堂に会した場所でもあるとともに、司令本部と見なされていました。
この館の建物は現在、憲法博物館となっており、ガージャール朝時代の建築様式により造られていて、西側の部分はタブリーズのバザール群に面しています。また、総面積は1300平方メートルに及びます。この館の独自の特徴としては、半円アーチ型のステンドグラスがはめ込まれた窓、独自の細工が施された扉、ヨーロッパの帽子と評される形状の屋根がついていることが挙げられます。
立憲革命記念館博物館は、今から20年前に立憲革命関連の資料を展示する目的で、憲法の館の室や回廊に改修が加えられた後に設立されました。この博物館における最も重要な歴史的遺物としては、立憲革命の立役者の1人であるサッタール・ハーンのものとされる腰に下げる銃、絨毯、立憲革命に関わった人物らの品々、立憲革命関連の資料などを挙げることができます。
立憲革命記念館の博物館には、サッタールハーンやバーゲルハーン、ジャハーンギールハーン・スーレ・エスラーフィールといった、立憲革命のリーダー的な人物の彫像が展示されており、さらにモザッファロッディーンシャー、モハンマド・アリーシャーなどの人物の写真、立憲革命時代に夕刊を配布するために使われた手動の印刷機、当時の資料映像などを見ることができます。
樹木が立ち並ぶ美しい中庭や水貯め場の存在により、この館全体の景観は非常に美しいものとなっています。
柱頭に浮き彫りが施された高い4本の柱全体には、外部からの光を遮断する仕組みが施されており、室内は色付きのガラスと鏡により非常に興味深い装飾がなされています。1階には6つの室があり、2階には1つの広間(9メートルx6メートル)、そして6つの室があります。
この館の最高の見所は、2階にある中庭に面した室です。ここには、格子のついた扉や窓があります。また、八角形で木製の装飾が施された天井が着いている部屋もあり、また木製の扉には唐草模様の浮き彫りが刻まれています。なお、建物自体は石とレンガ、そして日干し煉瓦でできています。