アジア外国為替市場で円安進む、1ドル145円台半ば
10月 10, 2022 14:52 Asia/Tokyo
アジアの外国為替市場で円安が進み、円相場が1ドル145円台半ばを記録しました。
NHKによりますと、10日月曜のアジアの外国為替市場では、午前中から円を売ってドルを買う動きが続いて、円相場は1ドル145円台半ばをつけました。
これは、政府・日銀が急速な円安に歯止めをかけるためドル売り円買いの市場介入を行った先月22日以来となる円安水準です。
今月7日に発表されたアメリカの雇用統計で失業率が改善したことで、アメリカ中央銀行に当たるFRB連邦準備制度理事会による大幅な利上げが続く、という見方が改めて広がり、ドルが買われる動きが続いています。
市場関係者は「政府・日銀による市場介入が再び行われることへの警戒感も強く、神経質な取り引きが続いている。円安の進行に対して政府・日銀がどのような反応を示すかに投資家は注目している」とコメントしました。
こうした円安傾向は海外から日本を訪れる外国人観光客にとっては追い風となり、世界的な物価高の中でお得な買い物ができる国として人気を集める可能性が期待できます。
しかしその一方で、一部の有識者の間では、1ドル145円が続いた場合、家庭の支出は去年比でおよそ8万円増えるとする試算も出ています。
「円安」が加速する中、日銀は日本経済が回復途上であることを理由に、金融緩和の維持を表明しており、政府・日銀が一丸となった対策を打ち出すことが求められています。