サウジの死刑判決に反対する「虐殺を止めろ」運動起きる
11月 08, 2022 14:50 Asia/Tokyo
サウジアラビアで思想犯の囚人に対し新たに死刑判決が下されたことを受け、SNSユーザーや活動家らは、同国政府当局者に反対する「虐殺を止めろ」運動を始めました。
サウジアラビアのムハンマド皇太子は、自国民の弾圧を続けており、同国内で少数派のシーア派信徒が大半を占める収監中の政治犯数十人の死刑を計画しています。
レバノンのニュースサイト・アルアヘドによりますと、アラビア半島反対派協会のメンバーであるフアド・イブラーヒーム(Fu'ad Ibrahim)氏は、この件についてツイッターで、「(他の国では)デモに参加したというだけの理由で死刑になるなど、聞いたことがない。しかしサウジアラビアでは、若者はこの理由で殺されてしまう」としました。
続けて、「(アラブの春と前後する)2011年運動の際に平和的デモに参加した若者が相次いで処刑されたことに対し、(米国、イギリス、フランスを筆頭とする)サウジアラビアの同盟諸国が沈黙したことは、疑念を掻き立てるだけでなく、この犯罪を隠蔽しているように映る」と強調しました。
一方、ヨーロッパに拠点を置くESOHR欧州サウジ人権団体のアーデル・アルサイード (Adel al-Saeed)副代表も、ツイッターで「サウジは政治的な目的に死刑を利用している。このような判決は、イスラム法や正義とは何の関係もないものだ」としています。
ESOHRは先日、サウジ当局が15人の政治犯に対して死刑判決を下したと発表しました。これにより、同国で死刑執行の瀬戸際に立たされている人々の数は、少なくとも8人の未成年を含む53人に増加しました。
タグ