トルコ外相、「米戦闘機はもう不要」 F35代金返還求める
May 14, 2023 17:25 Asia/Tokyo
トルコのチャウシオール外相が、代金を支払ったにもかかわらずアメリカが引き渡していないF35米戦闘機について、「我が国は、アメリカによる売却承認を待たずに代金14億ドルの返還を求める」と述べました。
トルコはF35戦闘機100機を米国に発注し、14億ドルの支払いも済ませていましたが、2019年夏、当時のトランプ米大統領が、トルコがロシアからミサイルシステムS400を購入したことを理由にこの売却を凍結させました。
F35の製造段階から協力してきたトルコは、この3年間、米国政府に戦闘機引き渡しを求め続けてきましたが、米側は議会の承認が必要だとして引き延ばしてきました。
これに対しトルコ側も、米の契約違反と議会の反対をうけてF35購入中止を発表し、支払った代金の返還を求めるようになりました。
また、トルコがS400の目の前でF35を飛ばせばレーダー反射のステルス性能データが取れ、メンテナンスの際に情報がロシアに流れる危険性がある、というアメリカの主張を否定しました。
チャウシオール外相はCNNとのインタビューで、トルコ政府が代金返還のための米側との協議を開始したとし、「(同様に引き渡しがされなかった)パトリオットミサイル発注時のように、米議会の承認を待つことはできない」と述べました。