トルコ大統領、「もはや欧州へ向かう移民に国境を閉じない」
3月 03, 2020 22:10 Asia/Tokyo
トルコのエルドアン大統領が、EUは移民に対して自己の責任を果たしていないとして、「トルコ政府は、もはや移民の欧州流入を防ぐために国境を閉じないだろう」と語りました。
イルナー通信によりますと、エルドアン大統領は3日火曜未明、ブルガリアのボリソフ首相との共同記者会見において、「トルコ政府は、もはや欧州へ向かう移民の入国に対して国境を閉じないだろう」と語りました。
同大統領は、「移民大量流入から生じた義務分担についての2016年3月の合意を、EUは履行していない」と批判しました。
また、「我が国は10億ユーロというEU提案の資金援助額を受け入れておらず、移民関係でかかった400億ドルの費用を、何とかかき集めようと努力している最中だ」としました。
トルコはシリア領土内における軍事作戦を開始した後、欧州諸国に圧力をかけるため、シリア難民に対しトルコ国境を開放しました。
一方、トルコと国境を接するギリシャとブルガリアは、難民の大量流入についてより厳しい対応を取るとして、暴力を用いて彼らの越境を阻止しています。
シリア難民がヨーロッパへ向かえるように国境を開放するというトルコ政府の主張は、不法難民の流入でヨーロッパを脅す心理戦といえ、トルコ政府が人道に反する形で難民問題を悪用することで欧州からより多くのメリットを得ようと画策していることがうかがわれます。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj