ロシア政府が新送金システムを提案、ドルの信用低下受け
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ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官
ロシアのドミトリー・ペスコフ大統領報道官が、「米ドルの信用低下を受け、新たな送金システムを提案している」としました。
ロシア・スプートニク通信によりますと、ペスコフ報道官は西側の制裁を受ける中で、ロシアが達成した銀行システムの発展について「国際通貨、ドルへの信用は低下している。 人々はもはや10年前と同じレベルでドルを信用することはできない。そのため、各国にとって魅力的なシステムを構築する必要があった」と述べています。
同報道官によりますと、経済分野におけるロシアの主な目標の1つは、SWIFTの欠如を補うために銀行送金システムを統合することだったということです。
ペスコフ氏はまた、ロシア連邦には国際送金が可能な決済システム「ミール」があり、このシステムを更新し、今後はイランなどの他の国でも使用が可能になると強調しました。
また、「取られた行動は制裁措置への対応であり、それらが発展の原動力になったと考えている。私たちはこうした状況の中でどのように生き、発展するかを各国と共に考えなければならない」と語っています。
これに先立ち、ロシアとイランは、両国間の直接決済のために自国通貨の使用を強化することで合意しています。
これに関連して、イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は19日火曜夕方、テヘランで行われた、ロシアのプーチン大統領と随行団との会談において、イランとロシアの経済協力は、特に西側の経済制裁行使後、必須で両国国民のためになるだろう」としました。
同師はまた、両国の経済関係に自国の通貨を導入し、米ドルに代わり他の通貨を利用するという政策を承認し、「米ドルは、世界取引から排除されるべきであり、またこれは段階的に実施可能である」と述べています。
さらに、イラン中央銀行のサーレフアーバーディー総裁は、「ロシアの通貨ルーブルがイラン市場に進出している。こうした両国間の取引が次第に増加しているため、為替市場の運命を決定できるのはユーロや米ドルのみに限られない」と語りました。