BRICSが、加盟国増加を目指す
ブラジルのビエイラ外相は、同国とロシア、インド、中国、南アフリカで構成する新興5カ国グループ「BRICS」の拡大について、「現在の加盟国間で議論されているが、まだ見解の一致に達していない」と語りました。
ビエイラ外相は25日付のスペイン紙「エル・ムンド」のインタビューにおいて、「BRICSが加盟国拡大について見解が一致した場合、新規加盟の主要候補の1つはアルゼンチンだ」としました。
また、「BRICS構成国は、自国の通貨に基づく決済システムの導入について他国と協議しているが、ユーロのような共通通貨の導入にはまだ相当の時間が必要だ」としました。
ビエイラ氏は、共通通貨の使用にかかる高いコストを指摘し、BRICS加盟国間で共通の支払い手段を採用することで、世界で一般的に使用されている通貨の送金にかかる高いコストを回避したい考えを示しました。
現時点で、BRICS加盟に意欲を示している国の数は19カ国にも上ります。
米ニュースサイト・ブルームバーグによりますと、BRICSの南アフリカ代表であるアニル・スークライ氏はこの問題について、「13カ国がすでに正式に加盟を申請しており、さらに6カ国が非公式に表明している。我々はこのような要請を毎日受けている」と語りました。
スークライ氏によると、これらの申請は6月に南アフリカ・ケープタウンで開催されるBRICSの外相会議で議論される予定です。
これよりも前、ブルームバーグは、2028年までにBRICSが世界の国内総生産(GDP)増加に占める割合においてG7を上回り、33%以上を占めると報じていました。
2020年の時点では、BRICSとG7の世界経済への寄与率は同じ割合でしたが、その後はG7が占める割合が少なくなっています。
なお、BRICSは世界の総人口の40%を占めています。