アメリカの若年世代がイスラエルを支持しなくなった理由とは?
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アメリカの若年世代がイスラエルを支持しなくなった理由とは?
シオニスト政権イスラエルとアメリカの関係を専門とする評論家が、アメリカの若年世代の間でイスラエルへの反対派が増加していると報告しました。
米・イスラエル関係の専門家コビー・バルダ(Kobby Barda)氏は最新記事において、「ガザ紛争後もイスラエルに対するアメリカの若い世代の不信感と反発は薄れておらず、逆に根深く長期的な傾向として定着し、イスラエル政権の国際的地位を深刻に脅かす可能性がある」と指摘しています。
【ParsToday国際】ファールス通信によりますと、ここ数ヶ月、米国内の主要大学での学生による抗議活動で浮き彫りになったアメリカの若年世代によるイスラエル批判の波は、イスラエルの政界とメディア界にとって依然として懸念事項となっています。
シオニスト系新聞イディオト・アハロノトは15日土曜、米・イスラエル関係を専門とするコビー・バルダ氏の報告の中で、「イスラエル政権はもはやこの態度の変化を『ガザ戦争に対する感情的な反応』とは見なせない。その理由は、この傾向が何年も前からアメリカの文化・教育層で形成されてきたこととを示す兆候が存在することである」と報じました。
バルダ氏はこの変化の説明として、イスラエル占領地に広範な反響をもたらした事例を挙げています。それは、元米国国連大使でイスラエルの熱烈な支持者であったニッキー・ヘイリー氏の息子、ナリン・ヘイリー氏のツイートです。ナリン氏はこのツイートでイスラエルに対し、「我々の関係を維持したいのであれば、米国の国内政治への干渉から手を引くべきだ」と訴えていました。
バルダ氏は、最も忠実なイスラエルの盟友の息子が、アメリカの大学でよく見られるスローガンに似た言葉を使ったことについて、「若者の間で起こっていることは、アイデンティティと社会正義の分野で長期にわたり起こっていたプロセスの結果であり、ガザでの戦争に対する一時的な反応ではない」ことを示していると述べています。
ナリン氏の見解では、この態度の変化は、近年大学単位の急進左派運動とイスラム主義集団の間で形成された連携の結果であり、新しい言説を生み出しているということです。
このシオニスト系作家でもあるバルダ氏は、「この傾向は左翼運動に限ったことではなく、思想面での動向変化や大学の資金確保の影響のもと、アメリカの右翼の一部もイスラエルから距離を置いている」と警告しています。
この記事は結論として、今日の世界におけるイスラエルの力関係が軍事と政治の領域だけで決まるものではないことを強調しています。アメリカの若い世代の見識と意識をめぐる争いは、イスラエルの国際的地位を決定づける要素の一つとなっており、この流れが抑制されなければ、もはや前途多難もしくは立ち直り不可能な段階に達するかもしれないのです。

