アメリカ大統領選挙費用との、嘘のような単純な比較(17)
10月 24, 2016 20:43 Asia/Tokyo
今年のアメリカ大統領選挙のためにこれまで拠出された費用は、アフリカでのおよそ5年間のマラリア対策の費用に相当します。
マラリアは今も多くの人の命を奪っている原虫感染症です。マラリアは発熱に伴い、倦怠感、頭痛、筋肉痛、関節痛などの症状が見られます。2015年にマラリアに感染した人の数は2億1400万人で、感染者の88%がアフリカで生活しています。
http://www.who.int/malaria/media/world-malaria-report-2015/en/
アフリカ中部、南部では一日に3000人の子供がマラリアで死亡しています。わずか5ドルで原虫を媒介する蚊除けのネットをつくることができ、子供たちの感染を防ぐことができます。アフリカ諸国の経済は、マラリアの治療費、マラリアによる人材への被害により損害をこうむっています。統計によれば、2000年から現在まで、アフリカ諸国は年間平均3億ドルをマラリア対策、あるいはその治療にあてています。
http://www.povertyprogram.com/health.php
このようにアフリカの貧困国のマラリア対策費用は過去16年で48億ドルでした。昨年拠出されたアメリカ大統領選挙費用は、マラリア克服を目指すアフリカ諸国の全体の予算の31%を占めています。言い換えれば、この費用は、少なくともアフリカでのおよそ5年間のマラリア対策の費用に相当します。
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