ペルシャ語ことわざ散歩(33)「傾いた荷物は目的地に到着しない」
6月 24, 2021 11:30 Asia/Tokyo
皆様こんにちは。このコーナーでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用表現、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。
今回ご紹介するのは、「傾いた荷物は目的地に到着しない」です。
ペルシャ語での読み方は、Baar-e kaj be manzel nemi-resadとなります。
このことわざは、不正や詐欺、誤魔化しでは決して目的を達成することはできず、最後には正義が勝利の栄冠に輝くことを意味し、人を欺いたり狡猾な行動を戒める内容となっています。
イランではまだ自動車がなかったころ、人や荷物の運搬にはラクダや馬、らばなどが使われていました。特に荷物を運ぶ場合には、これらの動物の背中に荷物を真っ直ぐに、あるいは、荷物が多く分散して乗せるには、左右両方に均等に乗せる必要があります。曲がって乗せたり、また左右のどちらかに偏った場合、荷物が落ちて崩れ、目的地まで運ぶどころではありません。
このことわざは、こうした事実から生まれたもので、曲がったものや不公正なものが目的に到達しないことを見事に表現していると思われます。
それから時代は下り、現在では自動車に加えて航空機も発達しましたが、どれほど時代が下ろうとも、不正や欺瞞が最終的には白日のもとに晒され、非難の的となり、最終的には正義が勝つことに変わりはありません。どのような場合にあっても、人として正しい真っ直ぐな道を歩みたいものですね。それではまた。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj
タグ