イラン最高指導者、「ウクライナ戦争の被害を受けるのは欧州、米は利益を得る」
(last modified Wed, 05 Apr 2023 06:52:36 GMT )
4月 05, 2023 15:52 Asia/Tokyo

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、昨今の世界の政情変化をイランの敵の戦線の弱体化を示すものだとしました。

ハーメネイー師は4日火曜、体制責任者らとの会談で、アメリカが日増しに弱体化していく実例について語るとともに、「アメリカはウクライナ戦争の狼煙を上げたが、この戦争によりアメリカとその欧州同盟国の間に亀裂が生じた。事実上、この戦争の被害を受けているのは欧州で、アメリカが漁夫の利を得ている」と述べています。

また、イランのもう1つの敵であるシオニスト政権イスラエルにも触れ、「この政権は、その発足後これまでの75年間で決して味わったことのない恐ろしい問題に巻き込まれている」としました。

さらに、崩壊しつつあるイスラエルの現状や混乱の実例を説明し、「イスラエルは政情不安を抱えており、過去4年間だけで4回も首相が交代し、党連合は形成されず崩壊し、この偽の政権全体に強い二極化が見られる。このことは、数十万人規模のデモによって証明されている。彼らが数発のミサイルを発射することで、これらの弱点を補うことはできない」と語りました。

そして、イスラエルを去る人々の数が間もなく200万人に達するという資料の公開に言及し、イスラエルの崩壊が近づいていることに関する同政権の当局の相次ぐ警告もまた、シオニスト政権の弱体化を示す別の兆候である、としています。

加えて、イラン国内を狙った敵の陰謀を取り上げ、「この陰謀の1つは、女性問題を口実に、西側の諜報機関の後押しによりイラン国内で実施された昨年の暴動・騒乱である」としています。

このほかにも、西側諸国における女性を取り巻く不安定な惨状に触れ、「これらの国々の一部では、彼ら自身が認めているように、女性は路上、収容所、軍隊の中ですら安全が保障されていない。その例として、訴状提出のために出廷した、イスラム的な被り物のスカーフをつけたイスラム教徒の女性が殺され、殉教している」と述べました。

ハーメネイー師は最後に、「国家の最も重要な第1の問題は経済である」とし、「好ましくない経済状況は、社会の文化にも影響を及ぼす」と結びました。

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram     Twitter     urmediem


 

タグ