イメージが語るイラン
日干し煉瓦でできた街・ヤズド
10月 05, 2021 15:00 Asia/Tokyo
世界でもっとも古い泥レンガ(日干し煉瓦)でできた街は、イラン中部の砂漠の真ん中にあるヤズドという街です。
ヤズドの家屋は、泥レンガを積み上げた表面に、藁と粘土を混ぜてできた土を塗り、石膏やガラスで装飾を施しています。ヤズドの人々にとって、水や肥えた土地などの自然の恵みは手に入りにくいものでした。そのため、人々が生活のために最初にやらなければならなかった仕事は、水を確保して、砂漠の中で生活できるような街をつくることでした。この目的のために、彼らは創造性や知恵、努力を発揮して、カナートと呼ばれる地下水路を発明したのです。
この発明により、水が砂漠の街に行き渡りました。人々は、この水と土を使って、塔や城壁、軍事施設、貯水槽や水車で動く臼などの水場の建物をつくりました。ヤズドで最初にできた建物は、イスラム以前の時代にさかのぼり、粘土でできたものでした。その後、時代を経て完成されていきます。
泥レンガを作る上で重要な過程のひとつは、水と土を混ぜ、それをどれくらいこねるかにあります。泥レンガは一般的に天日干しのため屋外でつくられます。泥レンガが最も多く使われているのは、ヤズド近郊メイボドにあるナーリン城塞および、ヤズドにある塔や城壁です。歴史的建造物の修復には、かつては普通のレンガが使われていましたが、現在は再び泥レンガの使用に回帰しています。
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