有識者;「代替案を含め再検討すべき」、海洋放出開始めぐり
8月 27, 2023 20:20 Asia/Tokyo
福島原発の処理水の海洋放出が始まったことについて、日本の有識者が「代替案を含め再検討すべきだ」との考えを示しました。
フランス通信がCGTN中国国際放送の報道として報じたところによりますと、元共同通信客員論説委員の岡田充氏は今月24日、中国中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)のインタビューに対して、「海洋は国際公共財であり、汚染水はあくまで日本国内で処理するのが原則」と強調し、「海洋放出をいったん中止し、代替案を含め再検討すべき」と訴えました。
また、「IAEA国際原子力機関の報告書で海洋放出の安全性と正当性が示されたわけではない」と注意を喚起し、「海洋放出を実施した場合、放出を開始してからも増え続ける汚染水と放射性物質の総量がどこまで膨れ上がるのか、環境への負荷が未知数だ」と問題の深刻さに改めて言及しました。
さらに、日本政府が地元漁協をはじめ中国や太平洋島しょ国など関係国と民衆の反対を無視して海洋放出を強行するのは「放出が最もコスト・パフォーマンスがいいからだ」と指摘しました。
そして同時に、海洋放出には100年以上かかるとする専門家の意見を紹介し、「我々は後世にこの問題のツケを押し付けてはならない」と述べています。
今月24日、日本政府の決定により、福島第1原子力発電所から出る放射能汚染水の海洋放出が始まりました。