欧州首脳間で秘密裏の電話会談、ウクライナに対する米の裏切りに関して警告
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エマニュエル・マクロン仏大統領(右)とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領
流出した欧州首脳間でのやり取りによれば、彼らが領土譲歩問題でアメリカがウクライナを裏切ることを深く懸念していることが明らかになっています。
対ウクライナ支援の方法を巡る欧州とウクライナの首脳による合同電話会談の1つの記録が流出し、それによればマクロン・フランス大統領は米国がウクライナを裏切る可能性があるとして警告しました。
【ParsToday国際】ドイツの雑誌シュピーゲルが報じたこの電話会談の詳細によりますと、この電話会談には、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相、NATO北大西洋条約機構のマルク・ルッテ事務総長、フィンランドのアレクサンダー・ストゥブ大統領、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領、その他数名の政府関係者が参加し、その内容は現在進行中の米国の和平案に関する交渉に関するものだったということです。
この報道によれば、マクロン大統領は「米国はウクライナ領土問題で安全保障上の保証を明確にせずウクライナを裏切る可能性がある」とし、ゼレンスキー大統領を脅かす「非常に大きな危険」について警告しました。
ファールス通信によりますと、メルツ首相もこのやり取りに割って入り、ゼレンスキー大統領は「今後数日間、極めて自自重すべきだ」と警告しました。また、ロシアとの協議におけるトランプ米大統領特使について「彼らはウクライナと我々をもてあそんでいる」と述べています。両者は今月2日、米国の和平案について、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と5時間にわたる非公開会談を行っていました。
漏洩されたこのやり取りの記録によると、ストゥブ・フィンランド大統領もメルツ首相の発言に同意し、「ウクライナとゼレンスキー大統領をこのまま放っておくことはできない」と述べています。ルッテNATO事務総長もこの発言に同調し「私もストゥブ氏に同意する。我々はゼレンスキー氏を防衛すべきだ」としていました。
シュピーゲルの報道によれば、このやり取り連絡には欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長、ポーランドのドナルド・トゥスク首相、イタリアのジョルジア・メローニ首相、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相、ノルウェーのヨナス・ガール・ストーレ首相、欧州理事会のアントニオ・コスタ議長も参加していました。
このやり取りがなされる前、トランプ米政権が提示した28項目の和平案が、ロシアへの譲歩が多すぎるとしてウクライナとその欧州同盟国から批判され、スイス・ジュネーブで相次ぎ集中的な協議が行われていました。
その後、欧州、ウクライナ、米国の当局者らが参加した交渉の結果、19項目の改訂版計画が策定されましたが、ロシアは未だこれに同意していません。ロシア当局は、恒久的な合意には、ウクライナの中立、NATO及びその他の一切の軍事組織への不参加、ウクライナの非軍事化と非ナチ化、そして領土問題をめぐる現状の受容といった、ロシアの根本的な安全保障上の要求が盛り込まれるべきだと主張しています。

