韓国でのTHAAD反対者の会議
韓国政府の野党の代表者らが合同会議を開き、同国におけるアメリカのミサイルシステムTHAADの配備への反対を表明しました。
ヴェガーリー解説員
この会議には、共に民主党、国民の党、正義党の代表が出席しました。野党はTHAAD配備の契約における韓国政府の見直しを求めました。この契約は最近締結されました。野党は、THAAD配備問題は再度、国会で検討されるべきだと述べています。アメリカがTHAAD配備の口実にしているのは、北朝鮮のミサイル攻撃です。THAADは2017年までに、韓国の首都ソウルから300キロ離れたソンジュに配備されることになっています。
韓国の野党は、政府は地域の関係やこのミサイルシステムの配備の結果として起こる環境問題に配慮しておらず、単にアメリカの圧力や政策、目的、利益に注目しているとしています。このため、THAAD配備への反対派は、これを韓国の国益に反するものだとし、中国やロシアとの関係にマイナスの影響を及ぼし、彼らの間の友好関係を緊張や衝突に向かわせるとしています。中国とロシアは何度となく、韓国におけるTHAAD配備の結果に関して韓国とアメリカに警告を発してきました。この2カ国は、このミサイルシステムの配備は、自国にとって有利となるよう、地域における治安、軍事的バランスを乱そうとするアメリカの努力だと強調しています。このため、最近韓国野党の代表団が中国を訪問し、韓国政府の反対に直面しました。この団体のメンバーの一人は、彼らの中国訪問の唯一の目的は、現状を静めることだとしました。中国政府は、韓国におけるTHAAD配備は、中国の安全保障と地域の安定に反するものだと考えており、このため最近、南シナ海と国境地帯でミサイル力の強化をはかっています。
これに加えて、とくにミサイル配備に反対するソンジュの住民は、環境への影響、住民の生活に危険が及ぶことを懸念しています。住民は、このミサイルシステムからの電磁波が人々の健康や環境に影響を及ぼすのではないかと考えています。このため韓国の一般人や民間の活動家は最近、同国の国防省の前に集まり、政府の決定に抗議しました。抗議者は、このミサイルシステムの配備は、朝鮮半島の核廃絶を促すどころか、緊張を増幅させると強調しました。
北朝鮮も、これに関する韓国とアメリカの合意を非難し、その実行は、地域の平和や安定を脅かすものだとしています。北朝鮮はこの措置を、同国に対するアメリカの敵対政策のもう1つの表れだと見ています。