文大統領、「対話を再開すべき時」 南北首脳会談から丸3年で
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が27日の閣議で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記との初の南北首脳会談から丸3年を迎え、「長きにわたる熟考を終え、対話を再開すべき時が近づいている」と述べました。
韓国のヨンハプ通信によりますと、文大統領は5月下旬に予定されている訪米とバイデン米大統領との初の首脳会談を機に、止まっている南北、米朝間の対話の再開に向けた足掛かりを築き、朝鮮半島平和プロセスを再稼働させたい考えを示したものと見られます。
文大統領は、南北首脳会談で署名された、朝鮮半島の完全な非核化や恒久的な平和構築、南北交流の活性化などが盛り込まれた「板門店宣言」から3年を迎えての思いに加え、新たな覚悟も口にしました。
そして、「南北首脳が8000万人の同胞の前で板門店宣言を行ってから、いつしか3年がたった。(首脳会談で正恩氏と一緒に散策した板門店の)徒歩の橋の景色を今なお鮮明に覚えているが、(19年2月の)ハノイでの朝米首脳会談が決裂して以降、膠着状態が長期化していることが非常に残念だ」と語りました。
一方、「板門店宣言は誰であろうと損なうことのできない平和の里程標」と言明し、「いかなる場合でも、板門店宣言が約束した平和の道を後戻りはできない」と強調しました。
また、さまざまな南北関係の悪材料が存在し、関係が行き詰まっている中でも軍事的な衝突が起きておらず、「平和が続いている」と現状を診断したものの、「今の平和は未完の平和」だとし、板門店宣言に根差した恒久的な平和を目指すべきだと指摘しました。
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