最高指導者のメナーの惨事に関する表明
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、世界のイスラム教徒とメッカ巡礼者に向けたメッセージから2日後、再び、「サウジアラビアには、聖地を管理する資格はない」と強調しました。
キャラミー解説員
ハーメネイー師は、7日水曜、メナーの惨事の殉教者の遺族と会談し、この出来事におけるサウジアラビアの管理不足と怠慢に触れ、「もし彼らが言うことが本当で、この惨事の責任が彼らにはないのであれば、イスラム国際調査団が間近に事実を調査するのを許可するべきだ」と強調しました。ハーメネイー師は、イランはメナーの惨事で、事実が明らかになるまで、それを追及してきた唯一の国だとしました。また、「各国、ひいてはイスラムの宗教指導者・ウラマーや政治活動家、イスラム世界の有識者らが、7000人の巡礼者がメナーの惨事で殉教したことに沈黙しているのは、イスラム共同体にとって大きな悲劇だ」と述べました。
ハーメネイー師が、メナーの惨事のさまざまな側面が明らかにされる必要性を繰り返し強調しているのは、この惨事から1年が経過する中で、サウジアラビア当局は、謝罪を行っておらず、数千人の巡礼者が、宗教義務を遂行しているさなかに死亡したことに対してすら、遺憾の意を表明することもなかったためです。サウジアラビア当局は、メナーの惨事における管理不足を理由に、悲しみに沈むイスラム教徒に対して、この責任を取らなければなりません。しかし彼らは、他人にその責任をなすりつけています。
メナーの惨事に対するサウジアラビア当局の行動は、たとえそれが意図的なものではなかったとしても、救助の遅れなど、事件後の対応のまずさゆえに、罪と見なされます。そして、この明らかな犯罪に対する沈黙は、世論が求めていることではありません。メナーの惨事で被害を受けた巡礼者や犠牲者の遺族の権利の回復は当然のことであり、ハーメネイー師の言葉を借りれば、サウジ当局の行動に対して無関心でいることは、イスラム世界にとって真の悲劇です。
各国のメッカ巡礼者は、昨年、巡礼儀式の最中に将棋倒しになり、サウジアラビア当局も、傍観するに留まり、救援活動を怠りました。このような状況の中で、サウジの行動に沈黙し、何の反応も起こさないことは、相応しいことなのでしょうか?メナーの惨事の後のサウジアラビア当局の行動と、イスラム教徒の壮大な集会であるメッカ巡礼の問題の政治化は、イスラム共同体の団結を弱める目的で行われており、これまで以上にイスラム世界の賢明な対応や注目を必要としています。
ハーメネイー師の言葉を借りれば、イスラム世界が、聖地の管理やメッカ巡礼の問題に関して、根本的な解決策を考えない限り、イスラム共同体は今後、より大きな問題に直面するでしょう。メッカ巡礼の問題におけるサウジアラビアの行動、アメリカとの協力は、この政権が、イスラム共同体に対抗していることを示し、彼らはイエメン、シリア、バーレーン、イラクといったイスラム諸国で、イスラム教徒を殺害しています。
サウジアラビアの政策は、ハーメネイー師が指摘した事実に相当します。つまり、サウジアラビアは、知ってか知らずか、イスラム教徒に敵対するイスラム世界のグループのひとつとなっています。イスラム世界は、彼らに対抗し、彼らに指示を出すアメリカやイギリスに対し、嫌悪を表明する必要があるのです。