ローマ法王が、新年に際して戦争の結果を示す衝撃的な写真入りのカード配布を指示
1月 06, 2018 17:06 Asia/Tokyo
ローマ法王フランシスコが新年のメッセージとして、原爆投下後の長崎で撮影された「焼き場に立つ少年」の写真をカードに印刷し、「戦争が生み出したもの」との言葉を付けて広めるよう指示しました。
この写真には、長崎で幼くして死んだ弟を背負った少年が、火葬の順番を待っている姿が写っており、アメリカ空軍のカメラマン故ジョー・オドネル氏が、原爆投下後の長崎で撮影したものです。
ローマ法王は、この写真の裏に署名するとともに、「これが戦争の結果である」というメッセージを添えています。
アメリカ国会図書館の資料によりますと、アメリカが広島と長崎に原子爆弾を投下し、日本に無条件降伏を迫り、第2次世界大戦が終結した後、オドネル氏は4年間をかけて、この2つの都市における戦争の爪あとに関する資料を収集したとされています。
このカードに印刷されている写真は、「1945年長崎の爆心地にて」という書籍に掲載されました。
CNNのアナリストは、ウェブサイト上において、「ローマ法王が、休日に特別な写真の公開を要請するのはこれが初めてである。彼は、この写真が伝えるメッセージは現代にふさわしいものであると考えている」と述べています。
なお、ローマ法王はこれ以前にも核兵器を非難し、緊張が子どもにマイナスの影響をもたらすことについて強調しています。