2月 14, 2016 20:14 Asia/Tokyo
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前回はコンピュータ、特にインターネットが現代人に新しい世界をもたらしたことについてお話しました。

現在は20年前とは異なり、コンピュータが特別な人々が特殊な分野でのみ利用する専門的な機械という位置づけから脱却し、様々な機能を有する一般的な手段と化しています。コンピュータは各家庭や役所、企業、産業、病院などにおいて、もはや欠かせない存在となっています。よい意味で考えた場合、情報化社会と言われるこの新しい世界では、思想や研究、教育、娯楽、そしてプライベートな面での自由が増大しており、電子的な商取引や遠隔地でも受けられる医療衛生サービス、さらにはインターネットによる国際通話サービスが、伝統的な手段に取って代わってきています。
実際に、デジタル技術により、人々はその中で創造性ある積極的な役割を果たすことで、新しい世界の創造に個人的、或いは集団的に参加する生活へと向かうようになっています。インターネットにおける解放感は、インターネットの利用者を集団での活動や娯楽、経験、思考、そして他人との関係づくりへと促します。インターネットは常に、全ての人々が自らの能力や才能を拠り所として、新しいものを生み出すことが出来る環境を作り出してきました。一方で、時間的、場所的な制限がなくなり、また監視やコントロールが存在しないこと、そして自分の素性が知られずに済むこと、自由な空想が可能であること、インターネット環境の多様性により、新たな創造のための適切な機会が生まれています。もっとも、一部の社会学者によれば、こうしたインターネット通信は文化的、社会的に深刻な弊害を伴う可能性があるとされています。
長時間動かないでいることの弊害
現在、全世界では1日に数億人もの人々がインターネットを利用しています。これらの人々の多くは、1日のうちの長時間をコンピュータの前に座り、インターネット空間の中で過ごしていますが、これは人間の身体に多くの害をもたらしています。コンピュータの前に座ってキーボードを打っている時、働いているのは人間の指と眼だけではなく、体全体の多くが活動してはいますが、残念ながらこれはスポーツとは見なされません。長時間にわたってコンピュータに写し出される画面に釘付けになることは、眼の痛みを引き起こし、長期間このような眼の疲れが繰り返されると、眼に破壊的な悪影響を及ぼします。一方で、長時間コンピュータの前に座ったまま動かずにいることにより、肥満となり、このためにその他の病気にかかることになります。
長時間のコンピュータの使用による弊害の例として、関節の痛みなどの身体的な病気が挙げられます。こうした病気には、首や手首、前腕の筋肉の異常、手首や腱の炎症、胸郭出口症候群などが含まれます。これらの病気は主に、手や腕など、上体の一部の使いすぎ、或いはコンピュータのマウスやキーボードの使いすぎにより起こり、体の組織の一部が損傷し、痛みを伴います。胸郭出口症候群は、運転中の事故で首を損傷した人や、悪い姿勢で長時間コンピュータを使用する人に多く見られます。悪い姿勢のままコンピュータを使用し、さらに使用者が肥満体で体を動かすことが少なく、喫煙するような場合には、背中の痛みを伴います。基本的にこうした痛みは筋肉や神経、骨、脊椎の関節の痛みであり、不適切な姿勢で座り、長時間コンピュータの作業を続けることで、さらに激しくなります。また、悪い姿勢で長時間にわたってコンピュータの前に座っていることは、血栓症を引き起こします。これは、血管の内部に血栓ができて血流が妨害されるというものです。この現象が起こる主な原因は、体を動かさないことと、体内における水分の不足です。
コンピュータが身体にもたらすその他の弊害
さらに、インターネットの使用による頭痛には3種類あります。1つ目のタイプは、緊張による頭痛であり、この種の頭痛はストレスによるものではなく、主に首の筋肉が以上に引っ張られることと、眼の痛みにより起こります。また、こうした頭痛は短くて30分、長いものでは1週間も続くこともあります。2つ目のタイプの頭痛は、慢性的な頭痛です。人間は誰でも、時折頭痛に見舞われることはあります。しかし、頭痛のある日の数がそうでない日よりも多い場合には、この種の頭痛である可能性があり、頭痛の中でも最悪のタイプに分類されます。そして、3番目のタイプは、ストレス性の頭痛です。この種の頭痛は、それほど大きくないストレスによっても発生します。それは、例えばインターネットによる情報検索の結果を待っている時のストレス、画面にコンテンツが掲載されるのが遅い、またはコンピュータが故障した、などです。
また、長時間のコンピュータの使用は皮膚のかゆみや腫れ、肌荒れといったトラブルも引き起こします。こうしたトラブルは普通、何時間もコンピュータを使用した後に起こります。さらに、皮膚のアレルギーを持っている人は、コンピュータの継続的な使用により、そうしたd症状が悪化します。旧式のコンピュータのモニターは電圧が大きく、このため埃が飛び散り、このハウスダストによって、皮膚のアレルギーを持つ人の手や顔の肌が乾燥したり、ひび割れを起こすことがあります。複数の調査結果によりますと、皮膚のアレルギーを持ち、コンピュータでの作業で精神的なストレスを抱えている人は、そうしたストレスによりチロキシンやプロラクチンといったホルモンが変化して、その結果皮膚が脆弱化するということです。このため、専門家は作業環境の湿度と換気を、適切で十分なものにするよう勧告しています。
その他に疑われるコンピュータの電磁波の弊害
さらに、一部の研究者の見解では、妊娠・出産時の異常や、未熟児、先天性障害児の出生はコンピュータの使用とコンピュータが発する電磁波に関係があるとされています。一部の調査結果からは、妊娠中の母親が、コンピュータによる電磁波を受けた際に流産が増えることが分かっています。このため、コンピュータの購入やその使用に当たっては、コンピュータの電磁波が強すぎないよう注意しなければなりません。婦人科医は、妊娠中の女性は1日に8時間以上、コンピュータや携帯電話、電子レンジ、テレビにもわずかながら含まれる電磁波を受けないよう勧告しています。また、一部の調査では、コンピュータが発する電磁波が、男性の不妊の原因になると報告されています。さらに、コンピュータの本体やモニターは、熱を帯びていることからダイオキシンのような特殊な匂いを発しますが、これは有害なものです。さらに、毒ガスであるオゾンも、レーザープリンターで印刷する際に発生し、目や鼻、のどの周りの細胞組織に被害を及ぼします。
新しい現代病としての「インターネット依存症」
インターネット依存症は麻薬などの中毒のように、現実的な中毒症状の1つです。インターネット依存症は非常に深刻であり、一部の国ではインターネット依存症のリハビリセンターが出現してきています。例えば、アメリカの新聞ニューヨークタイムズが発表した記事によりますと、韓国にはインターネット依存症に陥った人々のリハビリセンターがあり、軍事教練の指導官を雇用して、患者たちに軍事訓練と似た比較的厳しい身体訓練を課しているということです。このセンターは、グループカウンセリングでの話し合いの場を設け、インターネット依存症に陥った人々のための心理療法のワークショップを行っています。
このため、インターネットの使いすぎは、現代社会において深刻な問題を引き起こしています。



 

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