インゲン豆
今回は、ビタミンとミネラルが豊富なインゲン豆の特性についてお話ししましょう。
インゲン豆は、一年生の草本植物で、原産地は明らかになっていません。しかし、アメリカの熱帯地方でかなり昔から栽培が行われ、そこから各地に広まったという説があります。
インゲン豆の茎、あるいはつるは曲がっており、節くれ立ってざらざらしており、つるのある種類はそのつるが巻いています。また、つるの無い種類のものは、その長さが30センチから40センチになります。
インゲン豆の葉は、複数から成っており、固い毛の生えた小さな葉が幾つか重なっています。花は白、あるいはピンク、薄紫です。種は、つるにぶら下がっている鞘の中に収められています。種類によって色や大きさも異なり、ある種類は肉厚な柔らかい鞘を持ち、食用となりますが、別の種類はその鞘は固く、食用とはなりません。
インゲン豆を育てるのに最も適した土壌は、それ以前に栽培が行われていない新しい土地です。インゲン豆は、水気の多い土地では良いものが取れず、たい肥を必要とします。寒さに敏感で、気温の低いところでは育ちません。このため、寒冷地帯では、まず初めに種を苗床やビニールの下などに植えます。
インゲン豆は低カロリーですが栄養価は高く、ビタミンCやマンガンが豊富で、ビタミンAや食物繊維、カリウム、鉄、マグネシウム、ビタミンB1、銅、カルシウム、リン、タンパク質、オメガ3、ナイアシンなどが含まれています。
インゲン豆は、丈夫な骨を作るために必要な、ビタミンKを含有しています。またビタミンA、あるいはβカロチン、ビタミンCを豊富に含んでいます。この二つのビタミンは、重要な抗酸化物質であり、体内に存在するフリーラジカルと呼ばれる活性酵素を減らす役目があります。ビタミンCは水溶性で、βカロチンは脂溶性となっています。この二つの物質は、コレステロールの酸化を防ぎます。
酸化コレステロールは、血管の壁に付着し、その結果、動脈硬化や心臓病を引き起こします。βカロチンやビタミンCを少量摂取することは、この疾患の予防になります。さらに、インゲン豆は、食物繊維、カリウム、銅、マグネシウムを含み、このどの物質も、心臓や血管のシステムを強化する上で効果的な役割を果たします。マグネシウムとカリウムは、ともに作用して血圧を下げる効果があります。
また、インゲン豆には悪性の酵素を無害化する物質が存在します。研究によれば、この物質は、DNAの破壊と細胞の変化を防ぎ、大腸癌にかかる確率を下げるということがわかっています。インゲン豆の中に含まれる食物繊維も体の健康を維持します。
インゲン豆は、煮込み料理、炊き込みご飯、サラダなど、さまざまな料理に使用されます。また、多くの肉料理の付け合わせに、インゲン豆が使用されています。この際には、細長い形のインゲンを選ぶとよいでしょう。まず最初に、インゲン豆の両端を取って洗い、鍋の中に少量のオリーブオイルを注ぎます。そして、インゲン豆、塩こしょう、みじん切りの玉ねぎ1個を加えて弱火で炒めます。重要なのは、インゲン豆の栄養素が失われないよう、あまり火を通さないことです。インゲン豆の他、マッシュポテトやニンジンなども、肉料理や魚料理の付け合わせとして使用することが出来ます。
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