パキスタン外相、「新冷戦には関与せず」
7月 04, 2023 18:45 Asia/Tokyo
パキスタンのブット外相は、同国として「新冷戦に関与する余裕はない」と述べました。
来日中のブット外相は都内のアジア開発銀行で講演し、「発展途上国であるパキスタンは、深刻な経済・環境問題に直面している」と語りました。
また、米中関係の緊張が続いていることについて、冷戦時代への逆行に懸念を示し、「我々は経済問題など自国が抱える課題の克服に注力しており、新冷戦に関わる余裕はない」と語りました。
ブット外相のこの発言が提起された一方で、パキスタンは中国と緊密な関係を維持しているがゆえ、中国のライバルであるアメリカから陰に陽に圧力をかけられています。
ブット外相は岸田首相や林外相と両国関係の強化について会談し、「両国は、インフラや地域的交流の発展に特化した人材開発などの分野で緊密に協力していく所存である」と述べました。
また、アフガニスタン問題や地域の平和・福祉の向上に向けた日本とパキスタンの協力の重要性を強調し、「両国は特に紛争解決、貧困緩和といった地域の重要な問題および、気候変動による問題への対処、世界規模での保健衛生などに関する対話に寄与できる」としました。