インド当局がロヒンギャを多数拘束 ミャンマーに送還か
ミャンマーで迫害を受けてインド北部の連邦政府直轄地ジャム・カシミールに逃れていたイスラム系少数民族ロヒンギャが、当局に拘束され収容施設に入れられていることが7日、現地警察幹部の話で分かりました。
フランス通信によりますと、これらのロヒンギャの人々は、ミャンマーに送還されるとみられています。
ジャム警察のムケシュ・シン警視長は同通信に対し、6日以降に少なくとも168人のミャンマー出身のロヒンギャを拘束したと語りました。「不法移民」の国籍を確認した上で、詳細をインド外務省に送り、国外退去に向けたミャンマー側との手続きに入るとしています。
シン氏によると、ジャム・カシミールには約5000人のロヒンギャがいると推計されています。
ヒンズー教徒が住民の大多数を占めるジャムでは、ほとんどのロヒンギャがスラムに暮らしており、命の危険を感じると訴えています。
7日にフランス通信の電話取材に応じたロヒンギャ男性は、「ビルマ(ミャンマー)に送り返すぐらいなら、ここで私たち全員を撃ち殺せばいい。向こうでも弾丸の雨を浴びせられることになるのだから」と語りました。ロヒンギャの人々は、警察による摘発が始まってから「眠れていない」ということです。
ナレンドラ・モディ首相率いるインド政府はヒンズー至上主義的な政策を掲げ、国内に約4万人いるとされるロヒンギャを国外に退去させるよう、以前から各州・連邦直轄地に求めていました。
インド政府は、ロヒンギャをISISなどのイスラム過激派とつながりを持つ安全保障上の脅威だとみなしていますが、ロヒンギャの指導者らは疑惑を否定しています。
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