イラン外相「米国と様々な問題でやり取り」
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、イラン・米国両政府の間で様々な問題についてやり取りが交わされていると明かしました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は27日、レバノンのアルマヤーディーン・テレビのインタビューに出演し、「我々は以前、核問題交渉で(欧米諸国などと)真剣な対話をしたが、残念ながらその時の対話はウクライナ戦争の影響を受けてしまった」と述べました。
これに関してアブドッラーヒヤーン外相は、「米国は核合意に復帰したいというメッセージを送ってきている」とし、「核合意復帰と対イラン制裁解除につながるような動きを我々は歓迎するが、核合意だけをもってすべての問題をよしとするわけにはいかない」と述べました。
そして、「イランは、自らが国際合意に最も忠実な国であることを証明してきた」としました。
一方、今年の米大統領選挙については、「誰が当選しても我々には差異はない。(イラン・イスラム革命後の)45年間、共和党の大統領も民主党の大統領もいたが、我々はその行動で判断する」とし、「もし(米大統領が)イランを尊重し、間違いや敵意を犯さなければ、我々も同様に敬意を持って接する。しかし、そうでなければ、大統領がどちらの党であれ、我々の答えは明確だ」と述べました。
また、西側諸国が、パレスチナ、レバノン、イエメン、イラクの各抵抗組織がイランの指示で動いていると主張していることについて、「イランは地域において何の代理勢力も有していない。ヒズボッラーはレバノンの安全と自らの利益のために決断・行動している。イエメンも同様だ。対ISISのために結成したイラクやシリアの抵抗組織も、純粋に自国の安全のために行動している」と語りました。
これについてアミールアブドッラーヒヤーン外相は、「アメリカは他国を非難するのではなく、政治的解決に専念すべきだ。ガザで5カ月続く戦争は、戦争が何の解決策にもならないことを証明した。解決策は政治の中に求められるべきで、現実的でパレスチナの立場に立った視点でなければならない」と述べました。
また、紅海情勢については、「イエメンは自国の領土保全のためには一切妥協しないことを証明した」とし、「原因は紅海ではなく、ガザにある。ガザでのジェノサイドが止まれば、自ずと紅海も平常に戻る」と述べました。