イラン外務次官;「法ベースの秩序から力に基づく秩序への移行は世界の未来にとって最大の脅威」
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広島での第63回パグウォッシュ会議世界大会に参加したハティーブザーデ・イラン外務次官が、米国とシオニスト政権イスラエルの政策が引き起こした前例のない混乱について警告し、「国際法の弱体化と武力の論理の拡大が地域と世界の安全保障に深刻な脅威をもたらしている」と強調しました。
(last modified 2025-11-10T07:12:58+00:00 )
11月 10, 2025 13:26 Asia/Tokyo
  • イランのサイード・ハティーブザーデ外務次官兼国際政策研究所所長
    イランのサイード・ハティーブザーデ外務次官兼国際政策研究所所長

広島での第63回パグウォッシュ会議世界大会に参加したハティーブザーデ・イラン外務次官が、米国とシオニスト政権イスラエルの政策が引き起こした前例のない混乱について警告し、「国際法の弱体化と武力の論理の拡大が地域と世界の安全保障に深刻な脅威をもたらしている」と強調しました。

イラン外務省政治国際問題研究所所長を兼任するサイード・ハティーブザーデ次官は東京で記者会見し、国際体制の憂慮すべき傾向を批判するとともに「近年、国際体制は法規範に基づく枠組みから権力や武力に基づく秩序へと移行しており、これは世界の平和と安定の基盤を揺るがす危険な道筋である」と語っています。

【ParsTodayイラン国際】ハティーブザーデ次官はまた、米国の政策および、その地域的代理者であるイスラエルを含む一部の国の破壊的な関与に言及し「当初、西側諸国は政治的圧力を通じて法に基づく秩序を習慣に基づく秩序へと転じさせ、現在では、あからさまな強制的な行動によって、力に基づく新たな秩序体制が形成されつつある。それは平和に反するとともに国際法の基本原則に違反する秩序だ」と述べました。

また、「法に基づく秩序から力に基づく秩序への移行は、国際関係の将来に対する最大の脅威である」と強調し、「今日、世界はガザとパレスチナにおける露骨な大量虐殺を目の当たりにしている。これは、現在の秩序体制の真の姿を露呈させた犯罪である」とコメントしています。

さらに、西アジア地域における米国とイスラエルの軍事政策を批判し、「イスラエルと米国によるイランの核施設への攻撃は外交の道筋に対する明確な背信であり、国際法が危機に瀕していることを物語っている。これらの攻撃は脅迫によるものではなく、地政学的な野心並びに、この地域に自らの覇権を押し付けようとする工作によるものだ」と語りました。

ハティーブザーデ次官は最後に、パレスチナ国民のための正義を確立する必要性に言及し、パレスチナにおける人道に対する罪の加害者を裁く「西アジアのためのニュルンベルク裁判所」の設立を提案するとともに、「外交への期待は、現場の現実と正義に基づいている場合にのみ意味を持つ」と結びました。

 

 


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