ネタニヤフ首相は国連で孤立、登壇するも議場の大半は空席
-
数十人の代表団が退席し、大半が空席となった議場(国連)で演説するネタニヤフ首相
米ニューヨークの国連総会で26日金曜、シオニスト政権イスラエルのネタニヤフ首相の演説が始まるや否や、数十人の外交官や政府代表らが会場から一斉に退席しました。これはアラブとイスラエルのメディアで広く報道された、ガザ戦争に対する明確な抗議の意を表したものだったと言えます。
国連議場でネタニヤフ首相の演説会場から数十人の外交官らが退出したことは、カタール国営衛星通信アルジャジーラを含む多くのアラブ系メディアに加え、イスラエル占領地内のメディアでも報じられました。
【ParsToday国際】こうした各国外交官らの行動は、ネタニヤフ首相および、勃発から3年近くになるガザでの戦争とジェノサイドに対する抗議の印と受け止められています。
イスラエルの第12チャンネルTVは、ネタニヤフ首相の演説開始と同時に多数の外交官や政府代表らが会場を退席したことに触れ、これをイスラエルに対する世界の見方を明確に示したものだとし、「ネタニヤフ首相の演説会場から数十人もの出席者が一斉退席したことは、世界が我々の顔に唾を吐きかけたことを意味する」と報じました。
同チャンネルによれば、ネタニヤフ首相が演説した際に会場はほぼ空席だったため、イスラエル代表団はそれを補うように立ち上がって拍手を始めたということです。また一部のイスラエルメディアはネタニヤフ首相の行動を批判するとともに、国連演説を弱々しく動揺したものだったと伝えました。
さらに、イスラエル第13チャンネルTV記者は、この状況について「ネタニヤフ首相の演説が始まるや否や多数の政府代表や外交官らが会場から退席したが、これはネタニヤフ首相に対してでなく、イスラエルの顔への唾吐きだった」と表現しています。
そしてアルジャジーラTVは「ほぼ無人の会場におけるネタニヤフ首相の演説」と題した報道で「ICC国際刑事裁判所で訴追されているネタニヤフ首相が26日金曜に国連で行った演説は、イスラエルメディアから批判を浴びた」と報じました。同局によれば、ネタニヤフ首相の演説と同時刻に、一部のシオニスト捕虜の家族が国連の前でデモを行ったということです。
同時に、この会場付近でパレスチナを支持するデモも行われ、参加者らはパレスチナ国旗を掲げてイスラエルによるガザでの戦争と大量虐殺に反対し、この戦争の終結を訴えました。
英ロンドン発行のアラビア語新聞アルクドス・アルアラビーもこの点について「イスラエルの野党は、ネタニヤフ首相の国連総会での演説を強く批判し、これをイスラエルの状況悪化を招いた、完全に古臭い欺瞞だらけの行為だと見なした。彼らに言わせれば、その発言は首相の言葉ではなく、単に一党の党首の言葉に過ぎない」と報じています。
一方、イスラエルの公用語・ヘブライ語の日刊紙イディオト・アハロノトは「ネタニヤフ首相の演説の冒頭で各国首脳が国連総会会場から退席したことは、イスラエル政権が今日世界からどれほど拒絶されているかを最も明白に示した」と認めました。
ニューヨークの国連総会の会場で現地時間26日夜、ネタニヤフ首相が演説を始めると同時に、各国の首脳陣らがブーイングを浴びせ、最初の数分は聴衆から大きな喧騒が発生しました。さらに、一部の首脳や国家元首らは国連総会会場から一斉退席しています。
アメリカの新興メディア・アクシオスのシオニスト記者、バラク・ラビド氏は、ネタニヤフ首相の演説開始とともに各国首脳や国家元首らが退席する画像を公開し「国連総会会場は現在も閑散としている」と語りました。