7月 31, 2016 15:24 Asia/Tokyo
  • コーラン第24章アン・ヌール章み光り
    コーラン第24章アン・ヌール章み光り

今回も聖典コーランの第24章アン・ヌール章み光りを見ていくことにいたしましょう。

慈悲深く、慈愛あまねき、神の御名において

 

 

アン・ヌール章の第31節では、女性のイスラム的装いであるヘジャーブについて例外が挙げられており、特に妻が夫の前では、妻は肌や髪の毛を隠す必要はありません。それどころか、夫の前では自分を大いに飾るようにと強調されています。

 

今日の世界で起こっていることを見ると、西側で、女性の自由と呼ばれている現象は、単なる性的な関係の自由であり、それも男性が満足するためだけのものとなっています。統計でも、世界で肌を見せる文化が拡大すると共に、離婚や夫婦生活の乱れが増加しています。なぜなら、そのような環境では、誰もが自分の欲望に従うようになるからです。とはいえ、このような制限のない自由によって生じる問題や堕落、腐敗により、清らかさに関する様々な宗教のメッセージの重要性への理解が深まっています。

 

ヘジャーブが守られている社会では、当然、清らかな夫婦は互いに属し、夫婦の関係に対する愛情を互いに表しあいます。彼らは社会での行動に気をつけており、道徳に反する行いを回避します。このような人々によって、社会はあらゆる性的な乱れから遠ざかるのです。

 

アン・ヌール章の第32節は、性的な穢れを防ぐための結婚について触れ、それは、社会環境を道徳的な退廃から守る上で根本的な役割を果たすものだとしています。神は人間が存続するために、人間に性的な欲望を与えており、この欲望を満たすための自然、かつ合法的な方法を結婚としています。

 

コーラン第24章アン・ヌール章み光り

 

アン・ヌール章の第35節には次のようにあります。

 

「神は天と地の光である。彼の光りをたとえれば、明かりを照らすともし火のようなものである。その光りはガラスの中にあり、そのガラスは輝く星のようである。[この光りは]恵みの多いオリーブの木の油で灯される。[その木は]東のものでもなく、西のものでもない。火に触れることなく、光りを放つかのようである。光が次から次へと添えられる。神は誰でもお望みの者を自らの光によって導かれる。神は人々にたとえを示す。神は全てのことを知っておられる」

 

光とは、それ自体も明るく、さらに周りのものを明るくする働きも持っています。イスラムでは、コーラン、知識、理性、信仰、導き、預言者、イマームたちが、光りとして述べられています。光りは、世界で最も繊細で美しい存在であり、全ての美しさの源です。

 

光りは世界最速の物質であり、この世界の様々な存在物を見たり、形を説明したりするための手段です。光がなければ、何も見ることはできません。地上の周囲の環境の中で、最も重要な光りである太陽の光は、花や植物を育てるだけでなく、全ての生き物にとって欠かせないものです。太陽の光がなければ、生きることに意味はありません。

 

アン・ヌール章の第35節では、神の光が、明かりを照らすともし火のようなものだとされています。そしてその光りは、輝く星のようなガラスにたとえられています。昔、明かりやランプは、風に吹かれないよう、小さなガラスの覆いで保護されていました。こうしたランプは通常、芯に油を塗ったりして炎が灯されていました。オリーブオイルも、その一つです。オリーブの油は、炎を燃やすのに適しています。それも、あらゆる方向から平等に太陽の光を浴びた木でなければならず、壁の横にあって東側からだけ太陽を浴びたり、西側からだけ太陽を浴びたりする木ではありません。そのような木は、油の質も低くなっています。

 

この節では、神が光になぞらえられています。コーランは、神の清らかな性質をなぞらえるために、この世界で感じることのできる存在物を選択しています。神は、世界の光や全ての存在を創造し、それらを存続させています。全ての存在物は、神の意志によって生きており、全ての創造物は、その幅広い恩恵に授かっています。そして一瞬でもその恩恵を奪われれば、誰もが無の闇へと陥ってしまいます。

 

神の導きは、光り輝くランプのように全ての家を照らし、その家の人を暗闇から救っています。そのランプは常に明るく、決して消えてしまうことはありません。預言者たちを通して人間に伝えられ、信仰のある人が受け入れる神の導きもまた、常に、彼らに光を与え、闇から光へといざなうのです。あらゆる存在物は、神とつながりを持てば持つほど、導きの光を得ます。敬虔な人間は、神からの光によって道を見出し、それによって、人々の心は変化し、明るく照らされます。敬虔な人間は神の光の中で正しい道を見出し、幸福を手に入れるのです。

 

 

 

 

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