IAEAが、イラン中部ナタンズ核施設への最新鋭遠心分離機の設置を確認
アメリカの複数のメディアが22日木曜、IAEA国際原子力機関の話として、「イランは、ナタンズのウラン濃縮施設にさらに高性能の遠心分離機を設置する決定をIAEAに通知している」と報じました。
ベルギー・ブリュッセル駐在の米金融情報紙ウォールストリート・ジャーナル記者は、IAEA理事会に出された最新の報告として、「イランは、ナタンズ濃縮施設で高性能の遠心分離機「IR4型」を拡大する計画をIAEAに公式に通知した」としています。
この報告ではまた、「その結果、イランはこれらの遠心分離機を使用して、ナタンズの天然UF6ウランを最大5%U-235まで濃縮することを決定した。36のカスケードにわたる合計6,084基のIAR-1、6つのカスケードに及ぶ1,044基のIAR-2M、1つのカスケードの174基のIAR-6が設置されることになる」とされています。
同紙の記者によりますと、さらにIAEAは同理事会に提出した報告の中で、「今月21日付けで、当組織はナタンズ濃縮施設に、5060 IAR-1遠心分離機を含む30カスケード、1044 IAR-2M遠心分離機を含む6カスケード、および348IAR-4遠心分離機を含む2つのカスケードがUF6レベルを5%U235で濃縮されることを確認した」と説明したということです。
こうした中、第18回核合意合同委員会の第5ラウンドが20日火曜、欧州対外行動庁のエンリケ・モラ事務次長を議長とし、英独仏中ロおよびイランの各国代表者の参加のもとに、オーストリア・ウィーンにて実施されました。
20日火曜に開催された今回の会合では、核合意当事国の各協議団の代表が、技術協議の最終状況および、協議継続の方法や前文草案を検討しました。これらの協議は来週も続けられることになっています。
これらの参加者は、現在の(制裁解除と核の分野の)2つの専門家グループに加えて、来週にも制裁解除とその後の米国の核合意復帰の実施に必要な措置に関する議論を目的とし、第3の専門家グループの設置をめぐり合意しています。
イラン代表団の長を務めるアラーグチー外務次官はこの会議で、核合意および、歩むべき進路に関するイランの立場や原則を再度説明するとともに、「現在の交渉プロセスは多難に遭遇して入るものの、前向きだ」との見方を示しました。
また、「イラン代表団は、交渉のプロセスが過剰な要求や時間稼ぎ、および不合理なかけひきにエスカレートした際にはいつでも、交渉を停止する」と強調しています。
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