女性関連の森会長発言、国内外での非難の矢面
専門家、「女性関連の森会長発言は、五輪憲章の根本原則に違反」
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森喜朗・東京五輪パラリンピック組織委員会会長
森喜朗・東京五輪パラリンピック組織委員会会長の発言が、女性蔑視ととられかねないとして国内外から大きく批判されています。
森会長が今月3日に「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」などと発言したことをめぐり、国内外をはじめ専門家から非難の声が上がっています。
海外のメディアは、森氏の発言を引用して、「性差別的だ」として批判的に報じました。
ロイター通信が4日木曜、東京から報じたところによりますと、 菅義偉首相は同日の衆院予算委員会で、立憲民主党の枝野幸男代表や菊田真紀子委員への答弁として、「あってはならない発言」と述べました。
また、「スポーツ分野でも女性の社会参画は大事」だとし、「あってはならない発言」だとコメントしています。
なお、枝野氏や菊田氏は森会長による発言は海外からも批判され国益を損なっている、として森氏の辞任を求めました。
また、朝日新聞によりますと、日本スポーツとジェンダー学会会長の來田(らいた)享子中京大教授(五輪史)は、「森氏の発言は(あらゆる差別を認めない)五輪憲章の根本原則6に違反し、IOC国際オリンピック委員会のアジェンダ2020にも反している。社会の変化や公共性への感度の低さも露呈した。森氏だけでなく、発言を傍観した評議員も五輪運動の推進者として不適任だとして非難しています。
一方、日本の報道各社によりますと、同氏は記者会見においてこの件に関し、「オリンピック、パラリンピックの精神に反する不適切な表現だと認識しています。そのために、深く反省をしております。そして、発言は撤回したい。不愉快な思いをされた皆様にはお詫びを申し上げたい」と陳謝するとともに、なお辞任については否定し、「辞任する考えはありません」と述べています。
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