仏年金改革反対派が演説妨害、大統領の外遊先に押しかけ
4月 12, 2023 16:24 Asia/Tokyo
マクロン仏大統領が目指す年金改革に反対する人々が、マクロン氏の外遊先のオランダに押しかけ、演説を妨害しました。
ロイター通信が11日火曜、オランダ・ハーグから報じたところによりますと、マクロン氏はオランダの民間団体が主催した講演会で演説中でした。
しかし、欧州の主権をテーマにした演説をしようとしたところ、聴衆として会場に入ったと見られる反対派の男女らが抗議の声を張り上げ、「フランスの民主主義はどこにあるのか」などと大声で叫んで話を遮りました。
これらの人々は、英語で「暴力と偽善の大統領」と記した垂れ幕も広げました。
マクロン氏は「時間をもらえれば質問に答えられる」「法律に反対だから何でもできると考えるのなら民主主義を危機にさらす」などと応じました。
この男女らの身元は不明とされています。マクロン氏はしばらく抗議者の声が響き渡る中で演説を強いられましたが、その後抗議者は排除されたということです。
演説に先立ち王宮の外で行われた献花式にも、抗議者が押し掛けました。
マクロン氏は11日火曜から2日間の予定でオランダを公式訪問していました。フランスのメディアによると、会場の外でもフランス人の若者約30人がマクロン氏を待ち受けてデモを行いました。なお、フランスの各労組は、13日木曜に新たなデモを計画しています。
一方で、フランス憲法院は、年金改革案の合憲性や、反対派が年金改革の是非を問う国民投票実施に向けた手続きを開始できるかについて14日に判断を示すことになっています。