ロシア外相、「米は中東を大戦争に追いやっている」
ロシアのラブロフ外相が、アメリカは西アジアを大戦争に追いやっている、としました。
ロシア・スプートニク通信によりますと、ラブロフ外相は6日月曜、展示フォーラム「ロシア」で演説し、米国はその行動によって西アジアを大戦争の瀬戸際に追いやっているとし、「そのような戦術がウクライナを含む別の地域でも発揮されているのを我々は目にしている」と述べました。
そして、「米国とその衛星国がそれに基づいて行動しようとしている手法はよく知られている。それは世界のさまざまな地域にカオス(大混乱)の種をまき、国や人々を仲たがいさせ、民族間および宗教間の食い違いを悪化させようとする試みだ。我われは現在、アングロ・サクソン人が文字通りどのようにして中東を大戦争の瀬戸際に追いやっているかを目にしている」としています。
ラブロフ外相はまた、西側諸国のこうした戦術の例は西アジア情勢だけではないことに言及し、「例はたくさんあるが、結果は同じだ。イラクやリビアで起こったような国家体制の喪失または弱体化だ、実のところ、ウクライナにおいても国家体制は大いに、大いに疑問である」との見解を示しました。
そして、集団的な西側諸国は他国を犠牲にして「覇権国の利益を引き出す」ことによって自分たちの問題を解決することに慣れてしまった、としています。
その一方でラブロフ外相は、「現在形成されている新たな世界秩序に覇権の居場所はない」との確信を示し、「新たな世界構造が、1つの覇権国に従属するのではなく、真に民主的かつ公正なものとなるのは明らかだ。我われが現在目にしている多元主義または多極主義は、確かに包括的な性格を有している」と語りました。