2月 19, 2017 16:33 Asia/Tokyo
  • ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学
    ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学

この番組では、イランの優れた工科大学のひとつ、ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学をご紹介してまいりましょう。

ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学は、イランの国立大学のひとつで、学部はテヘラン市内の各地に分散されています。この大学の最初の核は、1928年に通信学部の設立により形成されました。現在の大学は、1980年に文化革命本部の承認を受け、9つの高等教育機関を併合し、工学施設として設立されたものです。この高等教育施設の名前は、その後1983年、「工科大学」に変わりました。

 

ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学と最終的に名前が変わったのは1988年のことです。ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィーは、イランの著名な学者、数学者、哲学者、哲学者、天文学者、詩人、イスラム法学者、思想家でした。彼はイスラムの思想史において13,4世紀の最も名の知れた人物でした。

ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー

 

大学のメインキャンパスはテヘランにありますが、学部はテヘラン市内に分散されています。一部の学部は数十年の歴史を有しています。

 

ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学の開校から現在まで、この大学では多くの優れた人物が学び、教鞭をとっています。

ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学

 

2016年現在、ハージェナスィーロッディーン・トゥースィー工科大学は、77年の歴史を有し、11の学部、多数の研究所を持っています。さらに最新の統計によれば、2015年度には、7000人の学生が在籍していました。最も学生数の多いのは電気工学部となっています。

 

電気工学部は、ハージェナスィーロッディーン・トゥースィー工科大学の第一の科学の中心とみなされており、最多の学生が在籍しています。ここからはこの学部についてお話しすることにしましょう。電気工学部では長年、イランの優秀な工学関係者の多くが教鞭をとってきました。

 

この学部には、学士、修士、博士の3つの課程があり、電子工学、力学、管理技術、通信技術、医療工学、機械工学の6つのグループで構成されています。

 

電気工学部のこの他の研究機関として、40以上の研究所やマクロ・ナノエレクトリック計算施設を挙げるべきでしょう。イランの工科大学の中でも秀でた存在であるハージェナスィーロッディーン・トゥースィー工科大学の電気工学部の特徴は、理論や実践の分野における卒業生たちの能力です。こうした中、この大学の学生によってイラン初の二人乗りの電気自動車が開発されました。

ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学の校章

 

ハージェナスィーロッディーン・トゥースィー工科大学は国内外で数多くの名誉を受けています。世界の大学ランキングで権威あるデータベース機関によれば、この大学はここ数年、目覚ましい発展や成長を遂げているということです。ISIのランキングによれば、この大学は世界の知識生産の1%を占めているということです。さらにタイムズ・ハイアー・エデュケーション(THE)による2015年のランキングによれば、この大学はイランの上位6大学に含まれています。

 

ハージェナスィーロッディーン・トゥースィー工科大学のこの10年の戦略的政策に注目すると、ここ数年、大学の各課程は強化されており、学士の40%以上が上級課程に進んでいます。この大学は修士と博士の国際共同課程コースを設置することで、イギリス、フランス、オランダ、ドイツ、ロシアなどの一部の大学と提携しています。また数年前から、ロシアの大学と航空宇宙の専門課程を共同で運営しています。

 

ハージェナスィーロッディーン・トゥースィー工科大学には、イラン人以外の外国人の学生も学んでいます。2015年、レバノン、イラク、シリア、イエメン、アフガニスタンから32人の外国人留学生がこの大学で学んでいました。

 

レバノン出身の21歳のムハンマド・ナザルさんはこの大学の留学生の一人で、3年前にイランにやってきました。彼はこの大学で航空宇宙工学の専門課程で学んでいます。ナザルさんはイランに来た理由としてイランの科学的な能力を挙げ、「イランに来て、この国の科学のレベルや人々を直に知ることは私にとって興味深いことだった」と述べています。彼は最初はイランの大学を知らず、他の人から教えてもらったと言います。彼はさらに、この大学の学術レベルや施設を良好なものだとし、「大学の責任者は常に大学生の学術的な要請を受けて行動している」と述べています。彼はまた、「この大学では実験所などを使って完全に教育課程を終えることができ、もし必要ならばさらに研究を続けることもできる」としています。

 

ムハンマド・ナザルさんは、イランと母国レバノンの大学を比較し、「レバノンではイランと異なり、国立大学より、私立大学の方が力がある。これにより、良い大学で勉強するにはお金がかかる。さらにレバノンの国立大学には学部の選択肢が少ない」と述べています。ナザルさんは、子供のころから宇宙に関心があったことから、航空宇宙学で勉強を続けています。彼は各国の学生に、イランで学ぶよう、国外に出て、より高いレベルの国で学ぶよう勧めています。