最高指導者のイタリア首相との会談での表明
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、イタリアのレンツィ首相との会談で、これまでの両国の良好な関係と協力拡大の歓迎に触れ、「イタリアとの協力における我々の見方は肯定的なものであり、今回の訪問が、このような見方の強化につながるよう期待している」と述べました。
アミーンザーデ解説員
イランのローハーニー大統領もこの事実を指摘し、「イランはイタリアを特別視している」と語りました。ローハーニー大統領は、制裁の時代、EUの他の加盟国よりも穏健な立場を取っていたイタリアに感謝し、「イタリアは、イランとの関係拡大に関してヨーロッパ諸国の先頭に立っている」と語りました。
レンツィ首相は、12日火曜にテヘラン訪問を開始しました。核合意後、レンツィ首相以前にも、オーストリアのフィッシャー大統領、ギリシャのチプラス首相など、数多くの首脳や閣僚がイランを訪問しました。250人の政治・経済代表団を率いるレンツィ首相は、観光、再生可能エネルギー、鉄道、空港インフラなど、7つの合意書に署名した後、イランとイタリアの古くからの友好関係を賞賛しました。
イランとイタリアの貿易関係は、制裁前、年間70億ユーロでした。両国は1月末にローマで、運輸や造船、石油の発掘に関する170億ユーロの複数の貿易協定を締結しました。レンツィ首相はこの協定の調印式で、イランとイタリアの文化・大学分野の協力の展望を強調し、「これは起点に過ぎない」と語りました。
ハーメネイー師がレンツィ首相との会談で行った表明は、訪問や協議を評価する上で重要な点を指摘するものです。ハーメネイー師は、合意の実施の必要性に触れ、「ヨーロッパの政府関係者や企業が、イランを訪問し、協議を行っているが、その協議の結果はこれまで具体的なものになっていない」と強調しました。また、「一部の人は、それをアメリカのせいにしているが、アメリカのこれまでの行動を考えれば、そう考えられるのも無理はない。現在、アメリカは、核協議における取り決めを、しかるべき形で実行していない。彼らの行動や発言により、相手側にイランとの協力を恐れさせている」と述べました。
この会談でのハーメネイー師の表明は、実際、一部のヨーロッパ諸国のダブルスタンダードを批判したものです。このダブルスタンダードの明らかな例は、テロとの戦いに見られます。ハーメネイー師はこれについて、アメリカと一部のヨーロッパ諸国のダブルスタンダードに触れ、「これらの国は、対テロ連合という名のもと、真剣にテロと戦うのではなく、イスラム恐怖症を広めている」と語りました。
一方のレンツィ首相もこの会談で、テロを利用したイスラムのイメージの破壊に遺憾の意を示し、「今日、ヨーロッパでテロが行われるとき、一部の政府関係者は、テロを非難するのではなく、イスラムを非難している」と述べました。
明らかに、イランはこの事実に気づいており、それはこれらの国との関係の形やレベルに関する基準となります。イタリアとの関係に対するイランの見方も、この原則の例外ではありません。